比較的コンベンショナルなDavid Murrayもよいねぇ。
"Morning Song" David Murray Quartet(Black Saint)
今やフリー・ジャズに対する耐性も身につけた私だが,最初からOKだったわけではない。David Murrayを純粋にフリー・ジャズに区分することには今では抵抗はあるが,私が彼の音楽に初めて接したのはWorld Saxiphone Quartetでの演奏だったはずである。アルバムは"W.S.Q."だっただろうか。その頃の私にとっては,その手の音楽は???だったのだ。だから,そこに参加しているDavid Murrayのアルバムも敷居が高くなってしまったことは否めない。
だが,本作を馴染みのジャズ喫茶で聞かせてもらって,へぇ,こんな演奏もするのかということでアルバムを購入した記憶がある。ちなみに当時はLPである。
スタンダードは"Body And Soul"と"Jitterbug Waltz"の2曲で,残りはMurrayとLawrence "Butch" Morrisのオリジナルであるが,響きはMurrayのイメージを覆すとでも言うべきコンベンショナルなものであった。そもそも,私はDavid Murrayの音楽を熱心に聞いていた訳ではないので,Murray=フリーというイメージは私の思い込みに過ぎなかった訳だが,やっぱり第一印象は重要だよね~と開き直ろう(きっぱり)。
いずれにしても,このアルバム,ビートは明確だし,非常に聞き易いアルバムに仕上がっているのがポイントが高い。その一方で,David Murrayらしい音色は。維持されているし,Murrayのファンが聞いても納得しうる作品だったのではないかと思える。私にとっても,こういうのはありだった訳だ。今回聞いているのはBlack Saint/Soul Noteボックスの1枚としてのものだが,印象は初めて聞いた時と変わらなかったし,改めて聞いても魅力的な音源だと思えた。
もちろん,David Murrayにはより激しい音楽を求める向きもあろうが,コンベンショナルなセッティングにおいても,ちゃんと個性は表出させていることは評価すべきと思うし,特にテナーの力強さは素晴らしいと思う。最も長尺の"Off Season"にこのアルバムの魅力が集約されているように思える。それでも最後にEd Blackwellとの"Duet"を持ってきてフリー的なところを聞かせてしまうのが,David Murrayらしいが...(笑)。星★★★★。
Recorded on September 25, 26 & 30, 1983
Personnel: David Murray(ts, b-cl), John Hicks(p), Reggie Workman(b), Ed Blackwell(ds)
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