Larry Coryellの遺作(?)はなんと11th House名義。
"Seven Secrets" Larry Coryell's 11th House(Savoy Jazz)
惜しくもLarry Coryellが亡くなったのが今年の2月のことであった。そのLarry Coryellの遺作と思しき作品が先頃リリースされたのだが,なんと懐かしや11th House名義である。しかもドラムスはこれまた昨年の12月に亡くなったAlphonse Mouzonである。更にフロントにはRandy Brecker,そしてベースはこれまた懐かしやJohn Leeに,Coryellの息子,Julianを加えた布陣によるハードなフュージョン・アルバム。
Julian Coryellを除くメンバーの平均年齢は60代後半となるはずだが,それにしてはやっている音楽は激しい限りである。ロック調あり,ファンク調あり,更にはアコースティック・ギター・ソロありと,曲はバラエティに富んでいるが,基本的には相当熱い(暑苦しい)音楽と言ってもよいが,この手の音楽が好きなリスナーのツボに入るタイプの音楽と言ってよいだろう。ここでの音楽を聞いている限り,このバンドからLarry CoryellとAlphose Mouzonが鬼籍に入るとは全く信じがたいような演奏群である。
曲はメンバーの持ち寄りであるが,Larry CoryellとAlphonse Mouzonが4曲ずつ,Randy Breckerが2曲,そしてJohn Leeが1曲(Dennis Haklarとの共作)と言った具合であり,プロデュースもバンド・メンバー全員によるものというかたちで,しっかりグループとしての表現を志向している志は認める必要があるだろう。正直言って,曲は玉石混交とは思うが,演奏としては予想以上に楽しめるものとなっている。それだけにライブも見てみたいと思わせる作品だったが,Larry CoryellとAlphonse Mouzonが亡くなってしまっては,それも夢のまた夢ってことになってしまった。
だが,亡くなる前に,これだけのフュージョン・アルバム,そして11th Houseという懐かしい名前でアルバムを制作していたことだけでも,彼らに感謝せねばならないだろう。Larry CoryellとAlphonse Mouzon追悼の気持ちも込めて,普通なら星★★★☆~★★★★ぐらいのところ,甘いのを承知で星★★★★☆としてしまおう。
Personnel: Larry Coryell(g),Julian Coryell(g), Randy Brecker(tp), John Lee(b), Alphonse Mouzon(ds)
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