Geri Allenを偲んで,"The Nurturer"を聞く。
"The Nurturer" Geri Allen(Somethin'else/Blue Note)
Geri Allenが亡くなったのは去る6/27のことである。まだ60歳。ミュージシャンとしてはこれからという年齢での早逝は惜しいと言わざるをえない。日本であれば大西順子に当たる存在が,私はGeri Allenだと思っている。私にとっては剛腕というイメージが強い人であった。剛腕が言い過ぎなら,硬派と言ってもよい。
私は決して,彼女の音楽の熱心な聞き手だった訳ではないので,アルバムも参加したものは別にして,リーダー作は"The Nurturer"しか保有していないはずである。私がこのアルバムを買ったのはNYC在住中だったはずで,私が保有しているのは米国盤である。このアルバムを初めて聞いた時,おぉっ,なんとスリリングなサウンドと思ったことは今でも鮮明に覚えている。
このアルバムはほとんどのミュージシャンがデトロイト出身という人脈で演奏されているが,もともとデトロイトは,多くのジャズ・ミュージシャンを輩出した町である。Tommy Flanagan然り,Barry Harris然り,Kenny Burrell然り,Pepper Adams然り,Paul Chambers然り,Curtis Fuller然りである。そういう土壌であるから,Geri Allenもジャズとの接点は幼少の頃から強かったと思われるが,それにしても,非常に力強いサウンドである。ジャズという音楽の持つ「スリル」を十分に示した傑作だと思う。
こうした素晴らしい作品を残して世を去ったGeri Allenであるが,教育者としてもピッツバーグ大学で教鞭を執り,多くの若いミュージシャンのメンターとなっていたはずである。彼女を惜しむ声は尽きないが,本作を久しぶりに聞いて,改めてその才能が失われたことを残念に思った私である。
R.I.P.
Recorded on January 5 & 6, 1990
Personnel: Geri Allen(p), Marcus Belgrave(tp, fl-h), Kenny Garrett(as), Robert Hurst(b), Jeff Watts(ds), Eli Fountain(perc)
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