Charles Lloyd New Quartet? まぁ,それはさておき...(笑)。
"Passin' Thru" Charles Lloyd New Quartet(Blue Note)
昨年,Charles Lloydがリリースした"I Long to See You"は素晴らしいアルバムであった。私は聞いた瞬間から,去年のベスト作の1枚になると確信していたが,結局昨年のナンバーワン・アルバムは"I Long to See You"だったと思っている。そして,今年の1月のBlue Note東京でのライブも,御大は少々お疲れではあったが,そこでもいい演奏を聞かせてくれたと思っている。
そんなCharles LloydがNew Quartet名義でBlue Noteレーベルからリリースした新作である。ここで不思議なのは,このNew Quartetの面々は,ECMの時代から共演しているので,"New"でもなんでもないのだが,敢えて"New Quartet"を名乗る意味はどこにあるのかは全くの謎である。
このアルバムの1曲目は懐かしや"Dream Weaver"で幕を開けるが,イントロはフリー的な展開も示しながら続き,肝心のテーマが出てくるまでは結構時間が掛かる。この演奏でもそうなのだが,このバンドはフリーなアプローチが強いのが特徴と言える。おそらくこういう要素はJason Moranゆえって感じがする。誤解を恐れず言えば,Jason MoranはAndrew Hill的なのだ。前作はアメリカーナなルーツ・ミュージック的なサウンドも提示していたのに対し,このアルバムはよりジャズ的,そしてそれもかなりの熱量を持つ演奏だと言ってよい。これが来年80歳になろうとしているCharles Lloydによって生み出されているということ自体が凄い。
全編,昨年のライブ音源で占められているが,まさに老いてますます盛んとはこのことだろう。もちろん,これはバックを支える優秀な面々から,エネルギーをもらっているところはあるだろうが,Charles Lloydという人の創造力にはまさに恐れ入るしかない。"I Long to See You"と比べても遜色のないアルバムとは思うが,前作が私のツボにはまり過ぎたことから,本作は星★★★★☆とするが,それにしても大したものである。
Recored Live at Montreux Jazz Festival on June 30 and at The Lensic, Santa Fe, New Mexico on July 29, 2016
Personnel: Charles Lloyd(ts, fl), Jason Moran(p), Reuben Rogers(b), Eric Harland(ds)
« Underground - クリポタ = Dice(笑) | トップページ | Geri Allenを偲んで,"The Nurturer"を聞く。 »
「新譜」カテゴリの記事
- Chick Coreaの旭川でのソロ・ライブ音源が公開された。(2026.02.06)
- Joel Rossの新作はその名も"Gospel Music"。だが,典型的ゴスペルではない。(2026.02.07)
- Julian Lageの新作はまたもJoe Henryプロデュース。(2026.01.25)
- 今年最初の新譜はEnrico Pieranunzi。あの"Live in Paris"と同じメンツで悪いはずなし。(2026.01.05)
- 2025年の回顧:音楽編(その1:ジャズ以外)(2025.12.28)
「ジャズ(2017年の記事)」カテゴリの記事
- Peter Brötzmannの咆哮。たまりまへん。(2020.01.20)
- 2017年の回顧:音楽ージャズ編(2017.12.30)
- 前作は一体何だったんだと言いたくなる大西順子の新作(2017.12.26)
- Marc Copland:今年最後の新譜はこれだろうなぁ。(2017.12.27)
- 中年音楽狂のNY夜遊び日記:その4(最終回)(2017.12.18)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: Charles Lloyd New Quartet? まぁ,それはさておき...(笑)。:
» Passin' Thru/Charles Lloyd [ジャズCDの個人ページBlog]
チャールス・ロイドの新譜が届いたので、早速聴きました。74分収録のライヴです。こ [続きを読む]
« Underground - クリポタ = Dice(笑) | トップページ | Geri Allenを偲んで,"The Nurturer"を聞く。 »

































































このメンバーだと、どうしてもECM時代のサウンドが頭にこびりつき、Blue Noteだとこんなにミキシングも違うし、出てくるサウンドもけっこう明るくなるのね、なんてことを考えてしまいました。でも、基本的にはこういうサウンドは好きなので、これはこれでいいのですけど。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2017年7月30日 (日) 12時21分
910さん,こんにちは。TBありがとうございます。
まぁECMとBlue Noteではサウンド・プロダクションが違いますから,印象も違って当然かもしれませんが,それよりも何よりも,私はCharles Lloydの矍鑠とした演奏にびっくりさせられたってところでしょうか。もうすぐ80歳になろうって人の演奏とは思えませんでした。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2017年7月30日 (日) 12時30分