Wolfert Brederode Trio@武蔵野スイングホール参戦記

ECMからリリースした"Black Ice"も素晴らしかったWolfert Brederodeのトリオを見るために,会社から結構遠いのだが,武蔵境にある武蔵野スイングホールに行ってきた。
アルバムそのものも素晴らしく,このブログにも「美しくも青白く光る炎のような音楽であり,いかにもECM的なアルバム。」と書いた(記事はこちら)。そして,ライブで展開された音楽も,ほぼアルバムのイメージを踏襲したものであり,新曲もやったが,基本的には"Black Ice"からのレパートリーを演奏していた。
このトリオは,ソロ回しなどにはほとんど関心がないというような,リーダーのピアノを中心としながら,ベースとドラムスが絡みつくような演奏を繰り広げるというパターンで,まさに三位一体とでも言うべき演奏方法であったと思う。そこに聞かれるWolfert Brederodeのピアノの美しいことよ。美的で繊細,時にアブストラクト,そして時にダイナミズムも感じさせる非常にいい演奏であった。そして,彼を支えるリズム隊もうまい。ベースの音もよいし,ドラムスの切り込みはかなり鋭い。そうして作り上げられた音場はまさにインタープレイだったのである。
演奏を聞きながら,誰かに影響を受けているのかなぁなんて思いながら,誰ってのが思い浮かばない。ちょっとEnrico Pieranunzi風に聞こえる瞬間もあったが,全体を通して聞いていると,オリジナルなスタイルなんだろうなぁっていうのが結論。
Wolfert Brederodeはこれまでも何度か来日しているようであるが,私が彼の音楽の魅力に接したのは去年が初めてだった。その感覚を忘れず,告知が出た瞬間にチケットをゲットし,今回のライブに行けたのは非常に良かったと思う。ECMらしい音をライブで聞く喜びって感じか。ということで,今回の戦利品も写真をアップしておこう。
Live at 武蔵野スイングホール on May 16, 2017
Personnel: Wolfert Brederode(p), Gulli Gudmundsson(b), Jasper van Hulten(ds)
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Toshiyaさん、彼の音楽という流れの急所を知っているピアノ・プレイは素晴らしいですね。昨年ライブ聴きました。
今回このライブには参加出来なかったんですが、・・・・羨ましく参戦記拝見しました。
今後の期待度は当に高い彼です。次作期待しているところです。
投稿: 風呂井戸(photofloyd) | 2017年5月17日 (水) 21時06分
風呂井戸さん,こんばんは。
今回のライブは,アルバムの再現度という点でかなり満足度が高いものでしたが,リーダーだけでなく,このトリオ,只者ではないですね。そうした点を十分に感じさせてくれましたし,次作にも期待したいと思わせました。こういう人に目をつけるManfred Eicherの審美眼はやっぱり凄いですね。
投稿: 中年音楽狂 | 2017年5月17日 (水) 22時48分
閣下、トラバをありがとうございました。
武蔵野、、ちょっと、日帰りは危険なんですよね。
でも、一度くらいは行ってみたいとおもいます。笑
三位一体のインタープレイを堪能しました。
残響系の音が効果的で、仰る通り3人ともすごく巧いとおもいました。
私も次作を期待してます。
もとろん、来日も!
投稿: Suzuck | 2017年5月18日 (木) 18時24分
Suzuckさん,こんにちは。TBありがとうございます。
武蔵境からの日帰りは厳しいでしょうねぇ。昼のライブを狙って下さい(笑)。私も職場から30分以上掛かりますしねぇ。もう少し近いといいんですが。
それにしてもしっかりテクニックに裏打ちされた演奏でしたよね。立派なもんです。新作に期待も高まりますね。
投稿: 中年音楽狂 | 2017年5月20日 (土) 12時33分