Stan Getzの"The Master":今や簡単に手に入るが,ずっと廃盤状態だったんだよねぇ。
"The Master" Stan Getz(Columbia)
またまたStan Getzである。このアルバムはそもそも1975年に録音されながら,リリースされたのは1982年という,お蔵入りアルバムと言ってよいような作品である。まぁ,当時はフュージョン全盛期と言ってよいから,こういったストレートなアルバムをリリースしても売れないという判断もあったかもしれないが,実はなかなか快調なGetzを収めた作品である。
録音からリリースされるまで時間が掛かっただけでなく,このアルバムは,実は結構見つけるのが難しい時期が長かったように思う。だから,私はGetzのColumbiaのコンプリート・ボックスに本作が入ってリリースされた時に,速攻でゲットしたのだが,今や廉価盤でも簡単に手に入るのだからいい時代である。
Stan Getzはリリシズムを感じさせるソロ・フレーズやソフトな音色が一つの個性とも考えられるが,もちろんそれだけの人ではなく,ハード・ドライヴィングな演奏もやろうと思えば,当然やれる。本作もバラッドは"Lover Man"1曲に留め,ハードなStan Getzのブローイングが楽しめる作品である。突出したところはないとしても,絶対平均点は上回るGetzらしい作品という感じであるが,珍しいのはRalph Towner作の"Raven's Wood"のような曲をやっていることだろうか。そうした曲への目配りが聞いているところが,Getzの審美眼と言ってもよいと思う。
まぁ,Getzにしてみれば,一丁上がりみたいな感じで作れてしまうアルバムかもしれないが,それでもこのクォリティを保っているなら文句はないってところ。星★★★★。
Recorded on October 1, 1975
Personnel: Stan Getz(ts), Albert Dailey(p), Clint Houston(b), Billy Hart(ds)
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