久々に聞いた"Aparis"
"Aparis" Markus Stockhausen / Simon Stockhausen / Jo Thönes (ECM)
このアルバムを聞くのも久しぶりである。このメンツではもう1枚,”Despite the Fire-Fighters' Efforts"というアルバムもあるが,そっちも全然聞いてないしなぁ(苦笑)。
だが,今回,改めて聞いてみて,このアルバム,いい具合にフリーとファンクと静謐さをミックスさせていて非常にいいのではないかと思ってしまった。Stockhausen兄弟のうち,兄のMarkusは今でもECMに吹き込みを続けているが,弟SimonはECMからは離れてはいるものの,活動は継続しているようである。
このアルバムはSimon Stockhausenが弾くシンセサイザー,特にスラッピング・ベースのような音を出して,ファンク度を増す効果を生み出しているところに自然と身体が反応してしまう。そこにMarkus Stockhausenがエフェクターを駆使した音を乗せてくると,ECMらしからぬ展開を示す。その一方で,静謐さを見せる部分もあり,この辺りはECMらしさを感じさせる。しかし,これだけシンセサイザーを駆使した演奏というのは,やはりこのレーベルでは珍しいのではないかと思える。
いずれにしても,この響き,かなりプログレッシブな感覚も与えるが,そうした中で,牧歌的な5曲目"Rejoice"がアルバムの中では異色な響きを聞かせていて,逆に言えば,この曲が浮いている。私としては,こうした響きよりも,よりハイブラウな感覚で通した方が,アルバムのクォリティは上がったのではないかと思えるのだが,まぁ,曲の後半にはファンク度も高まるので,よしとしよう。
ECMとしては異色の作品と言ってもいいかもしれないが,時折ECMらしさも感じさせるこのサウンド,私は好きである。ちょっと甘いかなと思いつつ,星★★★★☆としてしまおう。
Recorded in August 1989
Personnel: Markus Stockhausen(tp, fl-h), Simon Stockhausen(synth, sax), Jo Thönes(ds)
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最近、やっと自分のブログの過去原稿を、カテゴリー別に検索で探し出す方法が分りました。だいぶ楽になりました。
こういうアルバムもECMでは珍しいかもしれないですけど、出てきている音は、やっぱりECMらしい部分もあったりして面白いですね。比較的以前のものも、また聴き返さなければ、と思うようになりました。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2017年5月 2日 (火) 10時31分
910さん,こんばんは。TBありがとうございます。
やはり,ECMも歴史を重ねて,もの凄い数のカタログを抱えている中,古い音源もちゃんと聞かないといけないなぁと思っています。と言いつつ,新譜もバンバン出てきますからねぇ。新譜を立てれば,旧譜は立たずって感じで,どっちにしても大変ですね(苦笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2017年5月 2日 (火) 23時18分