Venusレーベルは嫌いだが,これならまぁ許す:Giovanni Guidiの初リーダー作?
"Tomorrow Never Knows" Giovanni Guidi(Venus)
基本的に私はVenusレーベルが嫌いである(きっぱり)。妙な増幅感のあるサウンドを好みとする人もいるだろうが,Fred Herschのピアノさえ下品に聞こえさせてしまうあの音場は,どうしても許し難い。かつ,このレーベルによく見られる訳のわからんエロ・ジャケットを見るだけで,購買意欲が失せる。
そんなレーベルなので,私は基本的にVenusのアルバムを毛嫌いしているところがあって,基本的には買わない。だが,ECMから美的なアルバムを出す,Giovanni Guidiのおそらくは初リーダー作がVenusから出ていたことは意外であり,ジャケも本人のポートレートなので,中古で値段も安かったし,まぁいいかってことで購入したのも随分前のことである。
冒頭のKrzysztof Komeda作の"Sleep Safe and Warm"からつかみはOKという感じで,前々からこの人はこういう感じだったのねぇと思わせる出だしである。まぁ,そうは言っても,現代のピアニストらしく,幅広いレパートリーをやっていて,ややとっ散らかった感覚があるのも事実である。Komeda,Ornette,Eno,Radiohead,Bjork,そしてBeatles,更にはHampton Hawesまでが同居しているってのはさすがに行き過ぎかなぁって気がする。演奏も曲ごとにかなり個性が異なるため,初リーダー作における欲張り感が勝ってしまっているようにも思う。
そうは言っても,現在に至るGuidiの実力はある程度捉えられていて,当時から有望だったということは十分にわかる作品と言ってよい。まぁ,ほとんど原曲の姿をとどめないタイトル・トラックとかどうなのよという突っ込みは入れたくなるのも事実だが,初リーダー作だけにちょっとカッコつけちゃったかなぁってことにしておこう。
私としては,当然ECMでのトリオ作の方が圧倒的に好みではあるが,こういう道のりを歩むことも必要だろう。曲ごとの出来のばらつきが気になり,星★★★ぐらい。悪くはないけどね。
Recorded on January 5 & 6, 2006
Persoonnel: Giovanni Guidi(p), Francesco Ponticelli(b), Emanuele Maniscalco(ds)
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