全盛期からはずれたBud Powellもまたよしってことで。
"Bud Plays Bird" Bud Powell(Roulette)
Bud Powellの全盛期は1940年代後半から50年代の初頭ぐらいってことは誰もがわかっていることではあるが,その頃の演奏はテンションが高過ぎて,早々しょっちゅうは聞きたいと思わないというのも事実である。だから,私の知り合いにも,ちょっと枯れた味わいの"Bud Powell in Paris"あたりがいいという人が多いのも,実はうなずける話である。
このアルバムは,Bud Powellが1957年後半から58年初頭にかけて録音していながら,ずっと未発表となっていた音源を発掘したものだが,特徴はタイトル通り,Charlie Parkerゆかりの曲ばかりが演奏されていることである。Bud Powellの全盛期同様,Charlie Parkerの演奏も,聞き流すことを許さない雰囲気があるのだが,ここでの演奏は,Parkerゆかりの曲をやりながら,Parkerに顕著なスピード感というよりも,総じてテンポはゆったりやっていて,結構なレベルのリラクゼーションを感じさせるところが心地よい。
Parkerの音楽に聞かれる凄みのようなものは感じさせないとしても,これはこれで十分レベルが高いと思わせるが,それがリズムの二人がGeorge DuvivierとArt Taylorという,どちらかというと穏健(笑)な人たちだったからという気がしないでもない。丁度いい感覚と言ってわかって頂けるだろうか。それでも,そこかしこにBud Powellの手癖のようなものが顔を出すので,当たり前のことだが,Bud PowellはどうやってもBud Powellであったということを認識させられる。
あまり注目されることのないアルバム(そう思っているのは私だけ?)であるが,聞き逃すには惜しい作品と思える。星★★★★。
Recorded on October 14 & December 2, 1957 and January 30, 1958
Personnel: Bud Powell(p), George Duvivier(b), Arthur Taylor(ds)
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