Ondřej Štveráčekの新作がチェコより到着
"Sketches" Ondřej Štveráček Quartet Featuring Gene Jackson(Stvery Records)
ジャズ界のおんどれ君こと,Ondřej Štveráček(Ondrej Stveracek)の"Calm"については先日,このブログに取り上げた(記事はこちら)が,日本国内での流通が非常に悪いため,おんどれ君の本国,チェコから飛ばしたのであった。その"Calm"に続く新作"Sketches"が,早くもリリースされていることはわかっていたのだが,これまた日本での購入が難しい状態が続いていたので,おんどれ君に直接コンタクトして,送ってもらったものがようやく到着である。
そのデリバリーを待つ間に,何のことはない,DU新宿店での独占販売でもっと簡単に手に入る状態になっていて,チェコから飛ばしている私としては「おい,おい」みたいな感じだったが,まぁよかろう。だが,DUにおいてもウィークリー・チャートのトップになるぐらいの人気ぶりだったようであるから,それはそれでめでたい。しかし,本作を聞けば,これが店頭でプレイバックされていたら,手に取ってしまう人が多くても当然だと思いたくなるようなサウンドなのである。
ここで聞かれるのは"Calm"同様のColtrane色の濃厚な演奏であり,演奏は極めてハイブラウなものとなっていて,この手のサウンドが好きなリスナーでなくても,一般的にジャズ好きな人であれば,これは結構気に入るタイプの演奏ではないだろうか。やっているメンバーも一緒なので,サウンド的には"Calm"同様になっても当然だが,前作に勝るとも劣らないスリルに溢れた演奏と評価することができると思う。今回の作品にもJerry Bergonziが次のようなコメントを寄せている。"'Sketches' is a tenor player's delight. The Coltrane influence is something I love hearing. The passion and spirituality in the music is moving. Also Ondrej's soprano sound is other worldly and adds a great musical ingredient."
オリジナルを中心とした前作から,本作ではメンバーのオリジナルに加え,"I Want to Talk About You",”It Could Happen to You",更には"Three Card Molly"のようなスタンダード,カヴァー曲が含まれているのが特徴的だが,それは決して悪いことではないと思える。フェードアウトする曲があるのはもったいないと思わせるが,それでもこれは"Calm"同様に,リスナーを興奮させるに十分な出来である。星★★★★☆。
レーベル名から推測すると,これはおんどれ君の個人レーベルと思われるが,もう少し流通度を上げればいいのに,と思わせる。こうしたアルバムはもっと聞かれて然るべきなのである。ダウンロードは簡単にできるが,CDとして保有したいと感じる現物派の人だって多いはずだから,もったいないと思うのはきっと私だけではないだろう.
ところで,最後に収録された"Lullaby - Dedicated to My Daughter Anna"はおんどれ君のオリジナルとなっているが,誰がどう聞いても"It's a Small World"だろう(笑)。もしかして確信犯ですか?(爆)
Recorded on March 27, 2016
Personnel: Ondřej Štveráček(ts, ss),Klaudius Kováč(p), Tomáš Baroš(b), Gene Jackson(ds)
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