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2017年1月 8日 (日)

Ben Monderの"Excavation"を久々に聞いた。

"Excavation" Ben Monder (Arabesque)

_20170106いきなりであるが,Ben Monder,不思議なギタリストである。この人の演奏ぶりは捉えどころがないというというか,あまりほかでは聞けないギターを聞かせる人だと思っている。一聴すると,Bill Frisell的なところがあるのだが,それだけではないようにも思える。

この人の特徴は何と言ってもアルペジオの多用だと思うが,ピックを使って弾きだすと,コンテンポラリーなジャズ・ギターにもなれば,フリーにもなれば,ロック的にもなるという,様々なスタイルを吸収した人だということがわかると思うのだが,それにしても面白い。昨年末のNYC出張の時に,タイミングさえ合えば,この人のライブを目撃するチャンスもあったのだが,それは果たせなかったものの,どういうスタイルで弾くのかは非常に興味深かった。下にYouTubeの映像を貼り付けておくが,Ben Monderは座ってプレイすることが多いようで,ギターの抱え方は,まさにクラシック・ギターのそれのようである。アルペジオが決まるのはそのせいもあるように思える。

私はこのブログでもBen Monderの"Hydra"を取り上げたことがある(記事はこちら)が,それが非常にプログレ的な部分も感じさせるものだったのが驚きだったのは,このアルバムの印象があったからかもしれない。その後,ECMからもアルバムを出したものの,そのアルバムの印象よりも,本作の印象の方が,私の中でのBen Monder的なのかもしれない。

本作は一般的なギター・トリオ+ヴォーカルという編成での演奏となっているが,やっぱり普通ではない(笑)。最後に"You Are My Sunshine"なんて,極めて意外な曲もやっているが,ハーモニクスも多用した,こういうアコギを聞かされると,やっぱりおぉっ!となってしまう私も単純なものである。やっぱり生で見てみたい人には違いない。

いずれにしても,こういうサウンドが好みの人には,確実に訴求力の高い音楽と言ってよいと思う。但し,万人受けする確率は極めて低いが...(爆)。星★★★★。

Personnel: Ben Monder(g), Theo Bleckmann(vo), Skull Sverinsson(b), Jim Black(ds)

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ジャズ(2017年の記事)」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。本年もよろしくお願いいたします。

個人的にはBen Monderは長期フォロー物件で、3作目のリーダー作にあたる本音源もMonder十八番のアルペジオ全開という感じで、発売当初はかなりのヘビロテ状態で聴いていたことを思い出しました。

昨年のDavid Bowie遺作への参加も意外でしたが、プレイスタイルも結構変化していたことも新たな発見でした。かなり昔の記事ですがTBお送りします。

奇天烈音楽士さん,おはようございます。TBありがとうございます。こちらこそ本年もよろしくお願いします。

Ben Monderっていうのは非常にユニークなギタリストだと思いますが,これも久しぶりに聞きましたが,アルペジオが強烈ですね。ここまでだとは思っていませんでしたが,これも久々に聞いての発見でした。

ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。

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» 超個性派ギタリストBen Monderの3rd「Excavation」 [奇天烈音楽館 Strange Kind of Music]
Musician●Ben Monder(guitar)Title●Excavation(1999年)■ディスクユニオンで購入 NYを中心に活動している先鋭的ジャズギタリストBen Monder(ベン・モンダー)によるソロ第3弾です。1999年リリース。当欄でも何回か取り上げている... [続きを読む]

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