Stefon Harrisの"Black Action Figure":滅多に聞かないが,なかなかいいねぇ。
"Black Action Figure" Stefon Harris (Blue Note)
保有しているのはわかっていても,滅多に聞かないアルバムってのは結構あるものである。本作もそんな一枚だが,「一軍」ラックに残っているってことは,それなりに評価していたってことになるはずだが,確認したところ,このブログにも記事を書いたことはないようだ。そもそも,どういうシチュエーションで購入したのかもよく覚えていたないが,多分中古でゲットしたものであろう。そして,おそらくその理由は,バックを支える面々であったはずである。
Greg Osby,Gary Thomasという所謂M-Base派に加え,Jason Moran,Steve Turre,Eric Harlandというメンツは魅力的に映ったはずである。ベースのTarus Mateenという人はどういう人だかわからないで買っているはずだが,Jason Moranのアルバムには何枚か参加しているようなので,ここはMoran人脈ってところか。
こういうメンツだし,プロデュースはGreg Osbyなので,まぁ新主流派+M-Baseみたいな感じだろうなぁと思って改めて聞いてみると,M-Base感はそれほど強く感じさせない,比較的真っ当なジャズ・アルバムであることに改めて気づく。そうは言いながら"Of Things to Come"のようにいかにもM-Base的なのもあるが...。
オリジナルに混ざって,"There Is No Greater Love"や"You Stepped Out of a Dream"のような大スタンダードが演奏されていることもそういう印象を強めているかもしれないが,M-Baseにありがちな変態変拍子は,ここではそれほど明確に現れてこないので,コンベンショナルなジャズを好むリスナーにとっても,抵抗は少ないと思われる。私のような雑食リスナーは,もう少しM-Base的なイケイケ感があってもよいように思えるが,演奏の質は相当高いので,文句は言うまい。
久しぶりに聞いて,その意外な良さを再認識させられたアルバム。しかし,このアルバムが吹き込まれたのももはや18年近く前って,本当に時の経つのは早いねぇ(苦笑)。星★★★★。
Recorded on February 14 & 15, 1999
Personnel: Stefon Harris(vib), Tarus Mateen(b), Eric Harland(ds), Steve Turre(tb), Gary Thomas(ts, a-fl), Greg Osby(as), Jason Moran(p)
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