David Virellesの10インチ盤:なぜこれが突然ECMからリリースされるのか,全くの謎だ。
"Antenna" David Virelles(ECM)
ブログのお知り合いの工藤さんが情報をアップされていて,そのリリースを知ったDavid Virellesの10インチEPである。6曲,22分しか収録されていないこのアルバムについては,これがなぜECMからリリースされるのかは全くの謎である。
プロデュースはDavid Virelles自身とアルバムにも参加しているAlexander Overingtonが行っており,Manfred EicherもSun ChungもSteve Lakeも一切関わっていない。そして,このジャケット・デザインである。全くECMらしくないのである。また,David VirellesのECM初リーダー作である"Mboko"とも全く雰囲気が違っていて,私としては戸惑ってしまったというのが正直なところである。
音楽としても,かなりアバンギャルドあるいは実験的な感覚が強く,そうした音源が,わざわざ10インチEPという,現在では極めて特殊なフォーマットでECMからリリースされる理由が理解できないのだ。まぁ,これは保有していることに意義があるって感じなのかもしれないが,ECMとしては極めて異色のリリースと言わざるをえない。ただ,通常のECMリリースとのギャップが大き過ぎて,正直あまり評価できない。星★★ぐらいで十分だろう。
ちなみに,本作の製造は米国で行われていて,Distributed and Marketed by ECM Recordsとある。かつ,レーベル・デザインも通常のECMとは異なっているので,ますます謎は深まるばかりである。まぁ,何らかのコネがあったんだろうとしか言いようがない。
尚,クレジットにパーカッションとして記載されているLos SeresとはDavid Virellesによりプログラミングされた架空のパーカッション・アンサンブルなので,念のため。
Personnel: David Virelles(p, org, el-p, prog, sample), Alexander Overington(electronics, sample, cello), Henry Threadgill(as), Román Díaz(vo), Marcus Gilmore(ds, MPC), Rafiq Bhatia(g), Etián Brebaje Man(vo), Mauricio Herrera(perc), Los Seres(perc)
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コメント
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記事拝見しました。さっそく内容を教えていただき、ありがとうございます。
ECMは配給のみに関わっているようで、しかもアナログ10インチ、サウンドもECM的でないとすれば、CD派の人が無理して音源入手しなくてもいいのかもしれませんね。
事後承諾になりますが、私のブログとホームページから、リンク張らせていただきました。
投稿: 910 | 2016年12月 4日 (日) 07時55分
910さん,こんにちは。リンクありがとうございます。
ここに書いたのはあくまでも私の感覚ですから,ご自身でお聞きになる方がいいとは思いますが,私にとっては正直言って,保有しなくてもいいような音楽でした。
まぁ,そういうことは多々ありますので,別にそれはそれでいいと思いますが,これはちょっと微妙でした。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年12月 4日 (日) 12時11分