ようやく聞いたGlauco Venierのソロ・アルバム
"Miniatures:Music for Piano and Percussion" Glauco Venier (ECM)
これももはや新譜というにはリリースから時間が経過してしまったが,入手に手間取り,今頃の記事のアップである。ブログのお知り合いも褒められているので,間違いないとは思っていたが,まさに私のツボにはまった音楽である。
Glauco Venierなんて名前は聞いたことがないなぁと思っていたのだが,なんのことはない,自分のブログでもNorma Winstoneのアルバムで記事をアップしている(爆:記事はこちら)。そこにも「特にピアノのGlauco Venierのピアノの美しさは特筆ものだと思った」なんて書いているくせに,私の記憶力なんていい加減なもんだと反省。
"Music for Piano and Percussion"なんて副題がついているので,現代音楽的な響きもあるのではないかと思えるが,冒頭のパーカッションの響きなどは確かに現代音楽的である。しかし,全般としては,Glauco Venierの静謐かつ美的なピアノを楽しむべきアルバムであり,それがECM的なサウンドに乗って,リスナーを包み込むって感じである。もちろん,美的に流れるだけの音楽ではなく,相応の緊張感も有している。サウンドとしては,クラシック的なスタイルを強化した音楽を演奏している頃のChick Corea的と言ってもよいかもしれない。しかし,音楽的な魅力は私にはこちらの方が上に聞こえた。ジャズ的な要素は希薄でも,これはいい。端的に言えば,私がしびれてしまうタイプの音楽なのである。
とにかくこういう音を聞かされると,ピアノの音ってのはこういうものだったかねぇという気もするが,それがECMサウンドってことにしておこう。星★★★★☆。下の写真はVenierのWebサイトから拝借したものだが,こんな感じで演奏しているのかってのがわかるねぇ。
Recorded in December 2013
Personnel: Glauco Venier(p, gongs, bells, metals)
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予習で聴いた2007年のアルバム「INTERMEZZO」がとてもよくて、今年の現役JAZZピアニスト100人に登録願おうかと思い始めました。
ECMでの初ソロアルバムだそうですが、1962年生まれだから結構なお年、もう少し前からマークしておけばよかった。
ECMということで、レーベル・カラーが加わったと思われます。録音もアメリアで少しタッチがやわらかくなっている気がします。
1曲目、ベルの音か始まってこれはプロローグと言う感じです。
陰影度が「INTERMEZZO」より若干増した感じで進み... [続きを読む]
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現在のNorma Winstone さまのグループのピアニストさまですね。 『D [続きを読む]
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音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
この人と今年出会ったのですが、かなり大きな出会いに思います。
来年100人に今後入るかもしれません。
TBさせていただきます。
投稿: monaka | 2016年11月15日 (火) 16時24分
ECMとNew Seriesの、ちょうど間にあるような感覚で聴きました。なかなかいいですよねえ。コミタスとか演奏していながら、打楽器も交えて独自色がありますし、やはりECMだから出てきたって感じのピアノなので、好みです。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2016年11月19日 (土) 11時52分
monakaさん,こんにちは。TBありがとうございます。出張につき返事が遅くなりまして申し訳ありません。
このアルバム,非常に素晴らしい響きで参ってしまいましたが,昨今のECMレーベルのピアノ・サウンドってどれも魅力的に響いてしまいます。リアルなピアノの音と違うとは思っていても,再生音楽としての響きとして,私には魅力的に響いてきます。いずれにしても,素晴らしいピアニストですね。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年11月19日 (土) 12時29分
910さん,続けてこんにちは。こちらもTBありがとうございます。
「ECMとNew Seriesの、ちょうど間にあるような感覚」というのはよくわかります。現代音楽的な響きも持ち合わせながら,本質的には美的な音楽ですよねぇ。これは結構ツボにはまってしまいました。素晴らしいと思います。
ということで,こちらも追ってTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年11月19日 (土) 12時37分
コメントありがとうございました。toshiya氏より、はるかに遅いアップですねえ。
私は打楽器の音に強く惹かれました。人によって捉え方も違うことが面白いなあ、と思いました。実はECM的ピアノが食傷気味なので、打楽器が良いアクセントでした。
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2017/10/21/152325
投稿: ken | 2017年10月23日 (月) 15時11分
kenさん、おはようございます。リンクありがとうございます。
ECMのピアノは特殊な音だとつくづく思います。原音とは違いますもんね。打楽器のアクセントはおっしゃる通りですが、生ではどういう弾き方なのかも興味深いです。
投稿: 中年音楽狂 | 2017年10月24日 (火) 09時24分