Greg Phillinganes:「クロスオーヴァー&フュージョン1000」シリーズでもう1枚購入したのがこれ。完全なブラコンと言うかディスコ・サウンドと言うか...。
"Significant Gains" Greg Phillinganes(Planet/Columbia)
廉価盤再発シリーズで,"Tributaries"と一緒に購入したのがこれ。「処女航海」なんて邦題がついているが,初リーダー作なだけで,"Maiden Voyage"をやっているわけではない。
Greg Phillinganesは一時,TOTOにも参加していたこともあったが,基本的にはスタジオ・ミュージシャンとして数多くのアルバムでプレイしている人ってイメージが強い。だから,彼がソロ・アルバムを出すとどういう感じになるのかはある程度想定できても,私もこのアルバムを聞いたことがあるわけではなかったので,完全に気まぐれによる購入と言われても仕方がない。そして飛び出してきた音は誰がどう聞いてもブラコンであって,これを「クロスオーヴァー&フュージョン」と呼ぶにはちょいと無理があるねぇと思いたくもなる。
だが,音楽のクォリティとしては相応に保たれているので,そこそこ楽しめる。リーダーの歌は「う~む」となってしまう程度のレベルなのには苦笑が漏れるが,曲はなかなかよく書けている。冒頭の"Girl Talk"にはナベサダがソロで客演しているのはなんでやねんというところだが,参加しているメンツはいかにもって感じである。
Herbie Hancockが参加した"Maxxed Out"はちょっと感じが違って,ややHip Hop的なアプローチになっているが,Hancockのシンセ・ソロはやはりけた違いに鋭い。
だからと言って,歴史に残るようなアルバムでもないが,まぁ本作がCDでリリースされるのは15年ぶりだそうだから,次はもうないかもねってことでまぁよしとしよう。ちょっと甘めの星★★★☆。
Personnelは登場人物が多過ぎなのと,CDのライナーのミュージシャンの記述は不完全なので省略。それにしても,George Bensonをコーラスだけで使うってもったいなくない?
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こんばんは。わたしがこの「レコード」を買ったのは大学の頃でした。いわゆるブラコンにハマっていたときでした。その後何度かCDを探していたのですが、やったでました。明日到着予定です。名盤とは言えないかもしれませんが、何となく聴きたくなるのですね。
投稿: こうぞう | 2016年5月 6日 (金) 21時24分
こうぞうさん,続けてこんにちは。
CDでリリースされるのは久しぶりらしいですし,今後は?ですよねぇ。なので,今回入手されるのは正解だと思います。
まぁ,いろいろ言いたいことはあるアルバムではありますが,時代を感じさせてくれるところは,ある意味懐かしいですよね。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年5月 7日 (土) 12時46分