様々な共演歴を持つBen Perowskyのストレート・ジャズ・アルバム
"Ben Perowsky Trio" Ben Perowsky(JazzKey)
Ben Perowskyという名前はいろいろなところで出てくる。Mike Sternと共演したかと思えば,John Zornとやったり,Lizz WrightやLoudon Wainglight IIIなんかともやっているから,全方位外交みたいなドラマーである(John Zornとの共演盤はこちら)。記憶は定かではないが,確か彼がMike Sternと55Barでやったライブも見たことがあったように思う。いや,あれはZach Danzigerだったか...。
そんなBen Perowskyはリーダーとしても結構な活動をしているようで,本作はショップをうろついていて,目についたアルバムである。一番の要素はメンツ。Chris Speed,Scott Colleyとのピアノレス・トリオというのは結構気になるものであった。そして,レコーディングの場所は懐かしのKnitting Factoryである。
Knitting Factoryと言えば,私が在米中にはHouston Streetにあったが,本作が録音された頃にはTribecaに移転していたらしい。いずれにしても,ちょっと尖った音楽を聞けるライブ・ハウスとして,所謂コンベンショナルなジャズ・クラブとは一線を画した存在だったと思う。雰囲気も全然違ってたしねぇ。本作に聞ける音楽も,決して先鋭的ではないものの,コンベンショナルとは言い切れないタイプの音楽であり,やっぱりそういう感じの場所だったのねぇと思える。
本作は複数のライブから選ばれた音源となっているが,録音日から見ると,このトリオ,この頃はレギュラーに近いかたちで出演していたように見える。そして,いかにもNYCのダウンタウン(特にイースト・ヴィレッジの感じ)のクラブで演奏を行っているような感じのバンドとしてのサウンドである。録音されたのは今から18~19年前であるが,今でもこういう感じのサウンドってのは聞けると思える。そういう意味では古びた感じはしないが,やや音が悪いだけである(笑)。
ピアノレス・トリオだけあって,自由度の高いセッティングの中で,Chris Speedの露出度が高くなるのは当然とも言えるが,テナーとクラリネットを持ち換えながら,かなりスリリングなフレーズを連発している。ただ,これはやっぱり生で聞くべき音楽のようにも思えるのは致し方がないところで,録音音楽としては多少難しいところがあるのは事実である。
ただ,"In a Sentimental Mood"のようなスタンダードとPink Floydの"Money"やメシアンを同居させてしまうのがいかにもでありながら,やっぱりこれはイースト・ヴィレッジ的だと思ってしまった。なかなか面白いアルバムであり,これはもう少し多くの人に知られてもいいのではないかってことで,ちょいと甘いと思いつつ星★★★★としておこう。
Recorded Live at the Knitting Factory on November 13, 20, December 4, 1997, January 14, 15, 1998
Personnel: Ben Perowsky(ds), Chris Speed(ts, cl), Scott Colley(b)
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