久しぶりにTunnelsを聞いた。ハイブラウだよねぇ。
"Progressivity" Tunnels(Buckyball Records)
フュージョン界の「とんねるず」こと,Percy Jones率いるTunnelsは,Brand Xからの派生バンドとして,「その手」の音楽好きには知られているグループであるが,少なくとも日本においてはグループ名が災いしているなぁと思っているのは私だけではあるまい(爆)。だが,Brand Xから派生すれば,こうなっちゃうよねぇと思わせるような変態フュージョン・ミュージックである。ライナーには"Do not play (中略) while under the influence of smooth jazz."なんて書いてあるところが笑わせてくれるが,その通り,スムーズ・ジャズとは対極にあるようなハイブラウな音楽だと言ってよい。
そもそもメンツも変わっている。再編Brand X組のPercy Jones,Frank Katzのコンビに,Brand X最終作"Manifest Destiniy"にも参加したMark WagnonがMidi Vibeで参加するという編成からしても変態だっていうことは想像できるが,このメンバーならではと言うべきハードなフュージョンが展開されていて,Brand Xファンとしても嬉しくなってしまうこと必定である。Brand Xのバンド・メイト,John Goodsallがゲスト参加しているのはまぁわかるとしても,ヴァイオリンでMark Feldmanも加わると,タイトル通り,プログレ的な展開も見せるのも当然か。King Crimsonにしても,Mahavishnu Orchestraにしても,ヴァイオリンってのはプログレッシブな要素を強める部分があると思えるが,Tunnelsもその例外ではない。むしろ,John Abercrombieとも共演するMark Feldmanがここでの演奏のようなアプローチを示すことの方が意外と言えば意外である。完全にプログレ・モードで弾いているのだ。
Tunnelsはこのほかにも何枚もアルバムをリリースしているが,私が購入したのはこれだけである。ここで聞かれる音楽は,質は高いのだが,そのほかのアルバムまで食指が動かなかったのは,テンションが高過ぎて聞いていて疲れる部分があったからではないかと思っている。復活Brand Xにもそういうところがあったが,全編通じてテンションが高くては,やはりリスナーとしてはきつい部分があったのではないかと思える。私がこのアルバムを買ったのはもう10年以上前のことだが,更に齢を重ねた現在の私には,しょっちゅう聞くには更にきつい音楽であることは確かである。しかし,たまに聞くには全然問題ないし,逆にApple Musicで彼らのほかのアルバムを聞いてみようかななんてすら思っているのだから,勝手なものである。
いずれにしても息つく暇も与えてくれない超ハード・フュージョン。よくやるわ。ってことで星★★★★。
Personnel: Percy Jones(b), Mark Wagnon(midi-vib), Frank Katz(ds), John Goodsall(g), Mark Feldman(vln), Sarah Pillow(vo)
« 後悔先に立たず:ライブを観に行っとけばよかったと思わされるKing Crimsonのトロントでのライブ。 | トップページ | 震災お見舞い申し上げます。 »
「ロック」カテゴリの記事
- これって本当にSeamus Blake?って思わせるオルタナ・ロックの世界。(2026.02.05)
- Stephen Bishopのベスト盤を久しぶりにプレイバック。(2026.01.22)
- Boone's Farm@ビルボード・ライブ東京参戦記。前日のBlue Noteのリベンジにはなったな(笑)。(2026.01.17)
- MojoでYesのアルバムのランキングが掲載されていたので,聞いてみたアルバムだったが...。(2026.01.19)
「ジャズ(2016年の記事)」カテゴリの記事
- 2016年の回顧:ジャズ編(2016.12.30)
- ジャズ界の若年寄,Scott HamiltonのFamous Door作。懐かしいねぇ。(2016.12.23)
- 2016年の回顧:ライブ編(2016.12.19)
- 中年音楽狂のNYC夜遊び日記(番外編):クリポタとの遭遇(2016.12.14)
- 中年音楽狂のNYC夜遊び日記(3):最後の夜はWayne Krantz@55 Bar。(2016.12.13)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 久しぶりにTunnelsを聞いた。ハイブラウだよねぇ。:
» Tunnels / Progressivity(2002年) [奇天烈音楽館 Strange Kind of Music]
Musician●TunnelsTitle●Progressivity(2002年)■Amazonより購入ジャズロックバンド「Brand X」の創設メンバーでフレットレスベース奏者Percy Jonesが率いる「Tunnels」の3rdです。2002年リリース。Percy Jon [続きを読む]
« 後悔先に立たず:ライブを観に行っとけばよかったと思わされるKing Crimsonのトロントでのライブ。 | トップページ | 震災お見舞い申し上げます。 »

































































こんばんは。
私もBrand XからTunnelsに行き着いたクチですが、やはり目当てはPercy Jonesだったりしたわけです。プログレ好き、変態系ジャズロック好きとしては、実は彼らの作品はコンプリートしております(笑)。
TBお送りさせております。
投稿: 奇天烈音楽士 | 2016年4月14日 (木) 22時35分
奇天烈音楽士さん,続けてこんにちは。TBありがとうございます。
Tunnelsコンプリートですか。お好きですねぇ(笑)。この後,Apple Musicでライブ盤を聞きましたが,Percy Jonesってやっぱりエグイですよねぇ。凄い人ですわ。
ただ,こんなテンションの高い音楽ばかり聞いていると,頭がおかしくなりそうです(爆)。私にとってはApple Musicでたまに気が向いた時に聞くのが丁度いいかもしれません。しかし,保有欲は刺激しますよね(笑)。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年4月16日 (土) 15時47分