遅ればせながら,Getz / Gilbertoのライブ盤を。
Getz / Gilberto '76" Stan Getz / João Gilberto (Resonance)
オリジナル"Getz / Gilberto"にはいろいろな評価や諸説があるのは承知しているが,音楽ビジネスにおいて,ボサノバという音楽を広く知らしめたことの功績は認めなければならないし,私も長年聞いてきたアルバムである。
このアルバムはStan GetzとJoão Gilbertoが1976年,SFのKeystone Kornerで収録したライブだが,一部の音源はレコード・ストア・デイに10インチ盤アナログ・ディスクとしてリリースされていたもの。多くのリスナーにとっては,こうしてフル・アルバムというかたちでリリースされただけでも喜ばなければならないというものだと思えるが,結局のところはJoão Gilbertoは客演って感じがあることは否めない。ただ,Stan Getzのクァルテットも,Joãoを立てる努力はしている感覚があり,演奏としてはクォリティは確保されているので安心して聞ける。逆に言えば,Getz以外のメンバーはJoãoの伴奏者としての役割しか果たしていないので,地味な感じは否めない。まあ,それでもJoão Gilbertoを聞くという意味ではこれぐらいでいいのだが。そもそも,猛女(笑),Joanne BrackeenとJoãoでは名前の発音は似ていても,音楽は全然違うから(爆),Brackeenの方がちゃんと合わせたってところであろう。
だが,こうしてライブ音源を聞いてみると,彼らの生を観る(聴く)ってのは,非常に貴重な経験であり,聴衆の盛り上がり(ある意味過剰反応のオーディエンスもあり)も理解できる。アルバムとして聞いても演奏はいいと思う。そうは言っても,私はこの時の演奏であれば,Getzクァルテットだけの演奏を収めた"Moments in Time"の方を評価したくなってしまうのである。それが私の天邪鬼なところと言われればその通りなのだが,最後は好みの問題である。ということで,星★★★★。それにしても,ちょっとGetzの音がでかいなぁ。
Recorded Live at Keystone Korner on May 11-16, 1976
Personnel: João Gilberto(vo, g), Stan Getz(ts), Joanne Brackeen(p), Clint Houston(b), Billy Hart(ds)
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普段なら手にしないアルバムなんですが(やはりジョアン・ブラッキーンの名前で購入)、聴いてみたらけっこう良かったでした。João Gilbertoの音源としては貴重なものだそうですけど、あまりそういうことを気にしないで聴いてました。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2016年4月11日 (月) 07時58分
910さん,こんばんは。TBありがとうございます。
私はStan Getzはかなり好きな方だと思いますが,このアルバムはGetzよりもJoão Gilbertoを聞くためのアルバムだと思いました。それにしてもJoanne Brackeenはいつもと全く違う感じですよねぇ。これがJoão Gilbertoへのリスペクトってものでしょうか。
ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年4月11日 (月) 23時10分