Bill Evansの未発表音源:このリリースは「事件」だ!
"Some Other Time: The Lost Session from The Black Forest" Bill Evans (Resonance)
貴重音源のリリースを連発するResonanceレーベルであるが,Stan Getzでも十分素晴らしいと思えたが,このBill Evansの未発表音源はもはやレベルが違う。この発見,リリースこそ「事件」と言ってよい。そんなアルバム,リリースからちょっと時間が経過したが,ようやく私のもとにデリバリーされた。なんでこんなに時間が掛かるのかはよくわからないが,そんな不満も解消するような優れた出来である。
ここでのメンツはVerveにおけるモントルー・ライブと同一であり,そちらは既に世評が確立したものなのは言うまでもない。その3人による未発表音源があったということ自体が驚きであり,それがリリースされただけでもこれは快挙である。
冒頭から一聴してBill Evansとわかる好調な演奏ぶりで,これがまさに素晴らしい出来と嬉しくなってしまった私である。DeJohnetteのドラムスがやや控えめに響くことや,MPSらしいクリアさにはちょいと欠けるかなぁって思わせるのが惜しい部分もあるが,Bill Evansのトリオ音源としてはこれぐらいが丁度いいかもとも思える。トリオを中心に,デュオ,ソロの音源も含み,リラックスした中にも優れた演奏が聞ける。これこそBill Evansの真骨頂だよなぁ。
とにかくこれは凄いや。こんな演奏を見つけてくれたことだけでも星★★★★★である。Bill Evansを聞き倒したリスナーすら満足させること必定。今年の「発掘盤オブ・ザ・イヤー」はこれを置いてあるまいな~。
Recorded on June 20, 1968
Personnel: Bill Evans(p), Eddie Gomez(b), Jack DeJohnette(ds)
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いくら新譜が好きな私でも、つくづく自分のピアノの原点にあるのはビル・エヴァンスだなあ、と久しぶりに彼の演奏を聴いて思い知らされました。今回は録音も良好だし、やっぱりいいですねえ、という言葉しか見当たりません。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2016年5月12日 (木) 15時50分
910さん,おはようございます。TBありがとうございます。返信遅くなりすみません。
確かにそうですよねぇ。擦り込まれた記憶,イメージが薄れることなく再現されてますから。期待を裏切ることがないのがBill Evansの音楽ですが,この音源,世に出てよかったと感謝したいです。
こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年5月14日 (土) 06時39分
私もビル・エヴァンス大好きです。
彼のピアノの音は、クラシックから入った私の耳にも優しく、コードも好きです。楽譜を手に取った時、耳では心地よいと感じた音の。組み合わせを見つけた時、幸せでした。
今日は、JLFのチケット発売日、今からドキドキしてます。
電話がつながるかしら?と。
投稿: ひまわり | 2016年5月14日 (土) 10時19分
ひまわりさん,こんにちは。
Bill Evansの音楽は普遍性があるというか,どんな人にでも受け入れられてしまうところがあると思います。だからと言って全部買うというわけではありませんが,つくづく駄盤がない人だと思います。
JLFは今日発売ですか。私は誕生日月のディスカウント告知が出るまで我慢,我慢です。まぁ,埋まることはないと思いますが(爆)。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年5月14日 (土) 15時06分
閣下、トラバありがとうございました。
この歳になって、エヴァンスの新譜で喜べるなんて、、思ってもみませんでした!!
録音状態もわるくないし、演奏も素敵だった。。
彼がベーシストに恵まれてとても嬉しかったんだろうなぁ、、と、私も微笑んでしまいました。
投稿: Suzuck | 2016年5月15日 (日) 15時10分
Suzuckさん,こんばんは。TBありがとうございます。確かにまさかの発掘ですよねぇ。
最後のトリオのライブ音源は結構出ましたが,やはりスタジオにはスタジオの良さがあるように思えます。いずれにしても,これは超弩級発掘音源と言えますね。
改めてBill Evansの魅力に気づかされた気がします。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年5月15日 (日) 18時34分
遅まきながら、皆さんの絶賛の嵐につられて聴きました(笑い)。
やっぱりネ。これだからピアノ・トリオを聴くんですね。
これが当時リアル・タイムに入れ込んでいた人の感動は凄いでしょうね。残念ながら私は年齢的にその資格がありますが・・・当時は別の世界の人でした。残念と言えば残念です。
投稿: 風呂井戸 | 2016年5月23日 (月) 08時00分
風呂井戸さん,おはようございます。TBありがとうございます。
私がジャズを聴きはじめたのは70年代後半なので,Bill Evansは存命でしたが,それこそRiverside4部作のうち,"Portrait in Jazz"と"Waltz for Debbie"ぐらいしか聞いておらず,それらの聞き心地のよさは明らかでも,本質を理解したのはもっと後のことだったのは惜しかったと思っています。
これは貴重な演奏ゆえの高評価の部分は否定できませんが,抜群の安定感ってところでしょうね。
ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年5月24日 (火) 06時40分
音楽狂さん、こんにちはmonakaです。
忙しいのにコンサートうらやましい、実はシムコック見たかった。
こちらのピアニスト、一枚カードが増えて、また歴史的存在感が増しましたね。
投稿: monaka | 2016年5月25日 (水) 10時28分
monakaさん,こんにちは。TBありがとうございます。また,返信が遅くなり申し訳ありません。
Gwilym Simcockはやはり有能でした。彼ならMethenyとレギュラーでもやっていけるのではないかと思えました。
それはさておき,このアルバム,やはりいいものはいいと思わせる出来でした。貴重な発掘にただただ感謝したいと思います。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年5月28日 (土) 11時46分
録音に期待してレコードを入手したので、不満がありましたが、スタジオでの落ち着いた演奏で、未発表は凄いなあ、と思いました。LP1枚分に編集したら名作ですね。アルバムとして冗長なのが気になりました。
投稿: ken | 2016年6月 3日 (金) 12時52分
kenさん,こんばんは。TBありがとうございます。
確かに2枚組でリリースしたことによる冗長感は否定できませんが,演奏の貴重度ゆえに全部出したってことではないかと思います。kenさんがおっしゃっていることは,monakaさんが編集されたいとおっしゃっていることに相通ずるものがありますよね。確かにそういうところはありかなって気がします。
ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年6月 3日 (金) 20時58分