Peter Erskineライブ参戦記
新作に関する記事も既にアップ済み(記事はこちら)だが,Peter Erskineが結成したエレクトリック・バンドを引き連れ来日したので,彼らの演奏を聞きに,Cotton Clubに出掛けてきたのは,先日その戦利品をアップしたので既にご承知の通りである。
今回はWeather Reportの2016年版のようなプロモーションのされ方をされているこのバンドだが,新作の記事にも書いた通り,それほどWR的ではない。もちろん,Bob SheppardのテナーがまるでWayne Shorterのように響くこともあれば,ベースのJanek Gwizdalaがシークェンサーを使って多重的に演奏を行う姿はJaco Pastoriusを彷彿とさせるものであったが,だからと言って,WRにこだわらなくとも,このバンドの演奏は十分に楽しめるものだったと思う。
とにかく,Peter Erskineの叩き出すドラムスのグルーブ感が非常に心地よく,この人の技量の素晴らしさをつくづく感じさせられた。ドラムスの素人である私が聞いても「凄い」と思えるうまさである。かつて,私はKeith Carlockのドラムスを「歌っている」と評したことがあるが,Peter Erskineのドラムスにも歌心を感じていた私であった。
また,ライブの最中,ずっと思っていたのだが,Erskineのスティックより普通より長いように思えた。ネットで調べると,殊更彼のスティックが長いということはないようで,だとすれば,握る位置がスティックの端の方ということなのだろうとも思えるが,そうならばかなり手首の力が強くないとああいう演奏はできないはずである。それでいながら,あのサトルな響きを生み出すっては凄いことなんだろうと改めて思ってしまった。Peter Erskineに限らず,このバンドのメンツの実力は高く,非常に満足度は高かった。
しかし,私としては,金曜日の夜だというのに,こういうバンドのライブがフルハウスにならないってのは全く以て不思議と言わざるをえない。Cotton Clubがいろいろとクーポンを出しまくっているにもかかわらずなのである。私は結構割安で見られたから文句はないが...。逆に,どう見てもPeter Erskineとは縁のなさそうな女性たちが,あたかも女子会のように来場しているのも不思議な光景であった。だが,プロっていうのは客入りに関係なくきっちり演奏する姿を私は何度も目撃しているので,心配はしていなかったが,彼らもその例外ではなく,非常にいい演奏を聞かせてもらったと思っている。
終演後,Bob Sheppardと話した後,Peter Erskineとも話をしたが,Bob SheppardはWindham Hill Jazzから出た彼のアルバムを持っていたら,「おぉっ,これは古いなぁ。俺もまだ髪があったよ」なんてジョークをかましてくれた。Peter Erskineも終始上機嫌で,今日アップした彼の初リーダー作を見て,「俺も若かったな」なんて言いながら,ジャケの写真を撮ったカメラマンの話をしてくれた。我ながらミーハーだと思いつつ,CDを5枚差し出した私だが,気持ちよくサインに応じてくれ,まじでいいオジサンたちだと感じながら,家路についた私である。
Live at Cotton Club on March 4th, 2016, 2ndセット
Personnel: Peter Erskine(ds, perc), John Beasley(key, synth), Janek Gwizdala(b),Bob Sheppard(ts)
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