Mavis Staplesの新作は悪くないんだけど...。でもアルバム後半はかなりいいと思う。
"Livin' on a High Note" Mavis Staples (Anti-)
なんだかんだ言って,Mavis Staplesのアルバムが出ると買い続けている私だが,私の中ではRy Cooderとやった"We'll Never Turn Back"の印象が強過ぎて(同作に関する記事はこちら),その後のアルバムは,決して悪くないとしても,"We'll Never Turn Back"ほど評価できない作品という感じになってしまっているのはちょっと残念だ。WilcoのJeff Tweedyとやった作品が2作続いたが,結局前作は買わなかったはずだし,購入した前々作も本ブログには記事をアップしていない。それほど,私にとってはRy Cooderとのコラボが凄過ぎたのだ。
今回はJeff Tweedyとのコラボではなく,Mavis Staplesを敬愛するであろうミュージシャンたちによる書き下ろし作を歌った作品となっている。そうした事実により,Mavis Staplesという人のアメリカ音楽界における立ち位置がわかるわけだが,今回曲を提供している人たちは,私は不勉強ゆえ,すべての人について認識しているわけではないが,決して超メジャーな人ばかりではないと思う。しかし,相応のリスペクトを以て,今回の曲提供に至っていると思うので,その志は認めなければならない。
プロデュースはShe & HimやMonsters of Folk等で活動するM. Wardが務め,ほとんどの曲に参加もしている。私はこの人についても全く知識がないので,どういうミュージシャンなのかも知る由はないが,今回のライター陣は彼の人脈も反映されたものなのかもしれない。
それでもってこのアルバムであるが,どうも前半はピンとこないのだが,中盤を過ぎた辺りから,魅力的に響くようになってくる。これがLPだったら,B面しか聞かないって感じなのである。これは私のサウンドへの嗜好との合致度による部分もあるだろうが,私はアルバム後半のような曲が揃っていたら,もっと高く評価しただろうと思わせる。だからこそちょっと惜しいのだが,それでもこれは傑作とは言わずとも,悪くはない。アコースティックな響きと,エレクトリックな部分のブレンド具合もいいし,ルーツ・ミュージック的な感覚で聞くと,そこそこ評価してもいいだろう。
結局のところ,私にとっては,Mavis Staplesの音楽を聞くときの基準が"We'll Never Turn Back"であるところに,Mavis Staplesの不幸があると言っては言い過ぎかもしれないが,そう思わされてしまうというのが現実なのである。本作については前半星★★★,後半星★★★★で,トータルで星★★★☆ってところだろう。
Recorded between August 17-30, 2015
Personnel: Mavis Staples(vo),M. Ward(g, org, synth, vo), Rick Holmstrom(g), Jeff Turmes(b), Stephen Hodges(ds), Donny Gerrard(vo), Vicki Randle(vo), Sean Billings(tp), Nathaniel Walcott(tp, clavinet), Alex Budman(ts), David Moyer(bs), Humberto Luiz Jr.(tb), Tucker Martin(tb), Trombone Shorty(tb solo)
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