Marc Johnsonのアルバムにははずれがないねぇ。
"Magic Labyrinth" Marc Johnson's Rignt Brain Patrol(JMT)
これも棚から引っ張り出してきて久々に聞いたアルバムである。Marc Johnsonがリーダーとしていい仕事をしているのは,"Bass Desires"の時からわかっていることだったが,その後に出てくるアルバムにも駄作がないというのは立派である。ただ,惜しむらくはちょっと地味(苦笑)。だから,もっと世間に知られてもいいにも関わらず,ほとんど知る人ぞ知るみたいになってしまっているのは残念なことである。コアなファンがついているECMレーベルの作品や,Pat Metheny参加という要素が効いた"The Sound of Summer Running"は例外になるが,Right Brain Patrol名義のアルバムも見逃すには惜しい作品だと思える。
これはRigh Brain Patrol名義の第2作で,初作はギターが最近何かと話題のBen Monderであったが,本作ではWolfgang Muthspielに交代している。Muthspielとの共演はその後も続くので,相性のよさってのもあるのだろうが,ここでもいい感じのコンビネーションを示している。
本作はストレートなジャズではなく,ワールド・ミュージック的な要素も感じさせる作品ではあるが,冒頭に"Bass Desires"にも収められていた"Samurai Hee-Hoe"で幕を開けて,まずおぉっ!と思わせるが,その後の展開は一筋縄ではいかない。3曲目には"Solar"が収められているが,これが"Solar"を全く感じさせない演奏となっているし,Muthspielがアコギを握ると,スパニッシュ的なフレイヴァーが出てくるといった具合なのである。そうしたサウンドを良しとするか否かによって,この音楽への評価は分かれると思うが,私にとっては好物と言ってよい展開である。
いずれにしても,冒頭に書いたとおり,Marc Johnsonのリーダー・アルバムには失望させられることがないという事実を改めて感じさせるものである。結局のところ,これはMarc Johnsonの音楽的な才能の表れに他ならないということだと思える。大したベーシストであり,大したミュージシャンなのだ。ということで,"Bass Desires"との比較においては星★★★★ぐらいだと思えるが,オマケでもう半星つけてもいいくらいというのが私の正直な思いである。
Recorded in June, 1994
Personnel: Marc Johnson(b), Wolfgang Muthspiel(g, g-synth), Arto Tunçboyaciyan(perc, ds, vo)
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こんにちは。
おかしいなあ、クレジットはCDから写しているんだけど、と、自分のブログのジャケ写がBamboo1枚目と2枚目と逆になっているのに気がついて、先ほどジャケ写を直したところです。すいません。同内容のアルバムはまた後日出てきます。
投稿: 910 | 2016年6月15日 (水) 06時08分
910さん,こんばんは。返信が遅くなってしまいました。
本件は私が貴ブログの内容を確認せずにジャケだけで判断してしまったことに起因しているので,逆に申し訳ありませんでした。
まぁ,”Right Brain Patrol"もいいアルバムですよね。私もそのうち記事をアップしたいと思います。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年6月17日 (金) 19時54分
やっと順番で、このアルバムの紹介ができました。マーク・ジョンソンのリーダー作にはハズレがない、というご意見、私も賛成です。ジャズの正統派というわけでもないのに、なぜかひかれてしまいます。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2016年7月18日 (月) 05時32分
910さん,こんばんは。TBありがとうございます。
レーベルが変わっても,Marc Johnsonのリーダー作は一定以上のクォリティを保っているのは立派だと思います。バックを支えても一流ですが,リーダーとしてもかなりの線を行っているというのが実感ですね。
また,こういう路線のアルバムを作っても面白いかもしれませんが,Bass Desiresのリユニオンとかやってくれませんかねぇ。
ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年7月18日 (月) 21時13分