超久々のチェコのミュージシャンによるCDのレビュー・シリーズ(3):Bobby Watson入りのLibor Šmoldasのアルバム
"Intuition" Libor Šmoldas Quartet & Bobby Watson(New Port Line)
チェコのレーベル,New Port LineのプロデューサーPetr Malek氏からいただいたCDのレビューをせねばと思いつつ,2枚目の記事をアップしてから5か月も経過してしまった。本作は前回も取り上げたプラハ出身のギタリスト,Libor ŠmoldasのクァルテットがBobby Watsonを迎えての作品である。前回取り上げた"Dream Time"では落ち着いた印象を与えたLibor Šmoldasが闘将(笑),Bobby Watsonを迎えるとどういうことになるのかというところが最大の関心事である。
余談になるが,私は一度だけBobby Watsonの生を見たことがある。あれは私が在米中の1991年のJVC Jazz Festivalのことだったはずだが,古いNew York Timesの記事を探索すると,あった,あった(笑)。"Be Bop: 40 & Younger"というイベントで3本のサックス・バトルの一人としてWatsonは登場していたのだが,相手としてはChristopher Hollydayが出ていたのは覚えていたが,もう一人はBilly Pierceだったようである。そこで,Watsonは得意の息継ぎなしの奏法で激しいフレージングを繰り出し,あとの2人を完全に圧倒していた記憶だけは鮮明に残っている(ちなみに当該ライブの第2部はラッパのバトルで,そちらはJon Faddis,Roy Hargrove,Wallace Roneyの組み合わせであるが,当然ハイノートの数でJon Faddisの勝ちだったと記憶する)。いずれにしても,Bobby Watsonに抱くのはどちらかと言えば,激しくブロウするイメージなので,相手がLibor Šmoldasだろうが,大して変わらないだろうというのが私の想定であった。
しかし,アルバムを聞いていると,そうした印象とはちょっと異なる感じで,昔のようなブロウの激しさは影を潜めたって感じである。これはリーダー,Libor Šmoldasの音楽性に合わせたって感があるが,それでもフレージングの確かさは健在であり,随所でやっぱりBobby WatsonはBobby Watsonだって感じさせる。本作はそういう意味では,激しさよりも,スウィンギーな感覚さえ覚えさせるような演奏であり,これはこれでかなり楽しめる。
ここに参加している面々は,Bobby Watson以外は全てチェコの人だと思うが,チェコのジャズ・ミュージシャンのレベルも相当高いということが改めてよくわかるアルバムである。星★★★★。
尚,本作とは関係ないが,チェコ・サックス界の「オンドレ君(笑)」こと,Ondrej Stverachekの新作"Calm"のリリース記念ライブが3/21に開催されているので,アルバムもリリース済みもしくはこれからリリースされるということだろう。入手の方法を検討せねば(笑)。また,プロデューサーに相談かなぁ...。
Recorded on April 23 & 24, 2012
Personnel: Libor Šmoldas(g),Bobby Watson(as), Josef Feco(b), Petr Benes(p, rhodse), Tomas Hobzek(ds)
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