Alessandro Galatiのアルバムがようやく到着。何とも美しい。
"On a Sunny Day" Alessandro Galati Trio (VVJ)
本作はブログのお知り合いの皆さんが既に取り上げられていて,私も気になってApple Musicで試聴して,これは買わねばと思った1枚である。Alessandro Galatiについては2010年7月に彼の"Traction Avanti"をこのブログで取り上げている(記事はこちら)が,その時にも抒情的なピアノを聞かせる人だと思った。その後も彼のソロ・アルバムなどは購入したものの,このブログには記事をアップしていない。だが,久しぶりに彼の名前を皆さんのブログで拝見して,気になってApple Musicで聞いてみたら,これが素晴らしいのである。「抒情的で静謐で美しい音楽」とはまさにこのアルバムに収められた音楽であると言ってもよい。
"In Beijing"のような曲ではやや現代音楽的なアプローチも交えていると言ってもよいかもしれないが,基本的にはこの美的なサウンドに身を委ねるべきアルバムだと思える。但し,"Traction Avanti"の記事にも書いた通り,この人は美しい音楽だけに留まる人ではなく,やはりどこかちょっとした毒を秘めているという感じを今回もおぼえながらも,やはり美学がそれを上回る(と言うか,うまく包み隠す)のだ。実のところ,どこから切り取っても美しいと思えるアルバムはなかなかないと思えるが,これは例外と言ってもよい作品なのだ。
このアルバムを試聴するのと同じような感覚で,Thierry LangのアルバムもApple Musicで聞いたものの,あちらもいいアルバムだとは思いつつ,Langのアルバムは買わないのに,こちらは買ってしまうところに私の音楽的な嗜好との合致度がはっきりすると思って頂ければよいだろう。
私は常々ジャズはスリリングなものもあれば,美的なものもあってよいと思っているが,一般的なジャズ的スリルというものは感じないとしても,ここまで美的にやられてしまっては全く文句のつけようがないのである。メロディ・ラインもアドリブもどうやっても美しくなってしまうというのがこの人の凄いところである。愛すべきピアノ・アルバムとして,ちょっと甘いかもしれないが,星★★★★★としてしまおう。
それにしても,ライブでこんな演奏されたら,私はどうなってしまうのだろうか...。身を捩ること確実だろうなぁ(爆)。
Personnel: Alessandro Galati(p), Gabriele Evangelista(b), Stefano Tamborrino(ds)
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中年音楽狂(Toshiya)さんにも大いに受けたようですね(笑)。私も先ずは今年の事始めのアルバムとしてこの美的感覚に圧倒されました。
おっしゃるようにAlessandro Galati は、単なる美しさにあるだけで無いところに、何時ガツンとやられるか、過去のアルバムで味わってきてところがあって、恐る恐る不安を抱きながら、美的な世界に酔うところにスリルがあります(今回はあまり恐れなくて良かったというところでしたが)。
TBさせて頂きます。
投稿: 風呂井戸 | 2016年2月16日 (火) 20時35分
風呂井戸さん,こんばんは。TBありがとうございます。
おっしゃる通り,大いに受けました(笑)。別の発注品との兼ね合いでデリバリーには時間がかかりましたが,手に入れるに値する逸品だと思いました。今回もかすかな毒を感じさせながらも美的な世界を堪能しました。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年2月16日 (火) 22時23分
閣下、今年は年明けから乱発気味ですね。笑
いい曲書くなぁ、って、素直に思いました。
透明感あるピアノ響きは冷たさにならずに温もりがあって、、お人柄がしのばれます。。繊細なタッチ、微妙な音のコントロールの中に感情の機微が込められていて、非常に美しいのですが、美しいだけじゃない。
そこが、私たちを一層惹きつけますよね。
こちらからもトラバいたします。
投稿: Suzuck | 2016年2月18日 (木) 12時33分
Suzuckさん,おはようございます。TBありがとうございました。
「乱発」っていうより,Apple Musicのおかげ(?)で買うディスクにはずれ(笑)が減ったってことです。試聴しないで買って,いまいちだったってのもありますが(爆)。
おっしゃる通り,曲の魅力もあれば,ピアノのタッチに磁力もあるってことで,非常にいいアルバムでした。だからって追っかけるところまではいかないかもしれませんけど。でもこれは本当にいいアルバムだったと思います。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年2月20日 (土) 10時56分