出張中に見た映画(16/01-02編):その3は国の恥部を告発する「顔のないヒトラーたち」
「顔のないヒトラーたち("Im Labyrinth des Schweigens")」('14,独)
出演:Alexander Fehling,André Szymanski,Friederike Becht,Johannes Krisch
出張中に見た映画の3本目がこれである。往路は今回は珍しくも3本だけであったが,こういう重苦しい映画を見てしまうと,複雑な心境になってしまったことは間違いない。この映画はアウシュビッツにおけるナチスによる戦争犯罪を裁く裁判に至る経緯を描いたドラマであるが,終戦からある程度の期間がたち、人々の関心が「アウシュビッツの悲劇」ですら薄れてしまうことを描いている。ある意味「のど元過ぎれば何とやら」って感じで,「記憶の風化」は避けられないとしても,それを忘れてはならないということをテーマにしている。
これは実話に基づく話であるから,検察官が受ける圧力等が本当にあったことを思うと恐ろしい一方,その重々しさは半端ではない。2本目に見た「テッド」との落差が大きすぎて(苦笑),一層にそういう風に感じてしまった部分もあるが,普通の状態で見てもどっと疲れが出る映画だと言ってもよい。
非常にまじめに作られていて,いかにもドイツらしいって気もするが,いずれにしても,過去に起こった犯罪,それも同胞によって引き起こされた犯罪であっても,それを風化させてはならないというメッセージは明確。どこかの国の政治家に見せてやりたいと思うのはきっと私だけではあるまい。映画の持つメッセージ性を評価して,ちょっと甘めの星★★★★。但し、機内エンタテインメントにはちょっと不似合いであり,何回も見たいと思う映画ではないなぁ。
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