David Bowieつながりで改めてDonny McCaslinを聞く
"Fast Future" Donny McCaslin(Greenleaf)
David Bowieの新作"★"において,そのバック・バンドの核となっていたのが,本作の主要メンバーの4人である。このアルバム,私はそのメンツにそそられて,昨年のうちに入手していたものの,このブログには記事をアップしていなかった。それは何度聞いてもピンとこなかったからである。そんな彼らにDavid Bowieがなぜ反応したのかを確認すべく,改めて本作を聞いてみた。ちなみに,彼らはDonny McCaslinの前作"Casting for Gravity"でも組んでいるが,そこでも私は彼らに辛めの評価をしている(記事はこちら)。
結論からすれば,やはり今回聞き直してみてもピンとこなかったままの私である。 ヴォーカルが入ると,Pat Metheny Groupのように感じさせる瞬間もあったが,このグループの音楽はよりエレクトロニックなものであり,メロディ・ラインを重視するバンドではない。Bowieが彼らをリクルートしたのが"55 Bar"でのライブであったらしいが,なるほど,"55 Bar"というヴェニューにはぴったり合いそうな音楽である。尖り気味で,アングラっぽい印象も多少持つって感じと言えばいいだろうか。Mark Guilianaが打ち出すビートは,むしろパルスとでも言うべきものであるが,私が期待するようなカッコよさを表出するまでには至っていないような気がするのである。
Jason LindnerとMark GuilianaはNow vs Nowというバンドを組んでいて,彼らの作品は随分前にほめたことがある(記事はこちら)。私にとってはNow vs Nowの方がはるかに魅力的に響いてしまうのは音楽的な嗜好との合致度かなぁとも思うが,逆に言えば,Donny McCaslinとの相性って気もする。前作の記事でも書いたが,曲の魅力が私には足りないように思えるのである。そうした点が,David Bowieのバックに回れば気にならなくなると言ってもよいかもしれないが,やっぱりここでの音楽には,私は残念ながら強い魅力を感じることができなかった。Donny McCaslinはMaria SchneiderやDavid Bowieのような魅力的なリーダーのもとでこそ光るミュージシャンってことなのかもしれない。
Donny McCaslinには手厳しいようだが,ここで聞かれる音は"★"とは明らかに違うのである。Bowieが彼らに求めたのはおそらくそのサウンドだったってことだろうが,やっぱり私にはこの音楽は評価できないなぁ。星★★☆。
Recorded in June 2014
Personnel: Donny McCaslin(ts), Jason Lindner(p, el-p, synth), Tim Lefebvre(b), Mark Guiliana(ds), David Binney(vo, synth), Nina Giger(vo), Nate Wood(g), Jana Dagdagan(spoken words)
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