新譜も届かないってことで,温故知新で"Cookin'"を聞いていた私。
"Cookin'" Miles Davis(Prestige)
最近は新譜を発注しても全然手許に届いてくれないので,こういう時は手持ちの音源を聞いて温故知新を図るしかないって感じである。それで聞いたのがこのアルバムなのだが,私がこのアルバムを聞いたのは本当に久しぶりのことで,最後にCDをプレイバックしたのがいつなのか全く記憶にないぐらいである。世に言う歴史的名盤ってのも私は結構保有しているのだが,全然聞く頻度が高まらないのは,新譜やら何やらを昔以上のペースで買えるようになってしまった今では,まぁ仕方がないこととは言え,音楽の聞き方としてはどうなのかなぁという疑問も感じている私である。前にも書いたかもしれないが,昔はLPの保有枚数も少なかったから,そういうものを一生懸命聞いていた。そういう聞き方ではなくなったのは社会人になって暫くしてからのことであるが,これを聞いていて,やはり昔のような聞き方に戻らないといけないのかもなぁなんて思ってしまった。
それはさておきであるが,やはりこのアルバムはいいねぇと思ってしまうのは,今も昔も変わらない。特に多くの人にとっても同じだと思うが,冒頭の"My Funny Valentine"である。バラッドってのはこうやって吹くもんだという感じで,やってくれるねぇ,Miles。Red Garlandの楚々としたイントロに導かれて響くMilesのミュートを久しぶりに聞いて,このアルバムの魅力を再認識した私である。この1曲の印象が強過ぎて,ほかの演奏の記憶が曖昧になっていたのはお笑い草であるが,それぐらい聞き手を魅惑する演奏だと言っても過言ではない。この曲だけ,Coltraneを抜いたのは絶対正解だと改めて強く感じた。そのほかの曲のアップ・テンポでの演奏はジャズのスリリングな要素に満ちているが,"My Funny Valentine"との間に生み出されるコントラストも見事だと言うしかない。
昨今はエレクトリックなMilesを中心に聞いていた私であるが,ちゃんと昔の音源も聞かねばならんと反省させられてしまった。ジャズってのはこういうもんだよねぇと思わせる傑作という気持ちになってしまった。星を付けること自体無意味と言ってもよいが,当然星★★★★★しかないだろう。Milesに限らず,最近聞いてなかった古いジャズ・アルバムも猛烈に聞きたくなってくるとは我ながら現金なものである(苦笑)。
Recorded on October 26, 1956
Personnel: Miles Davis(tp), John Coltrane(ts), Red Garland(p), Paul Chambers(b), Philly Joe Jones(ds)
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