やっぱり好きだぜ,Mike Stern(笑)
"Upside Downside" Mike Stern (Atlantic)
ブログのお知り合いの910さんが,Mike Sternの作品を連続アップされていたのに触発されての記事アップである。私はこのブログにも何度も書いている通り,Mike Sternの「かなりの」ファンである(笑)。私が本当に彼を好きになってしまったのは,私がNYC在住中や出張中のことあるごとに,マイキーが出演する55 Barに彼を聞きに行ってからだが,いくらへなちょこであろうが,ギタリストたる私を刺激してくれたことはまぎれもない事実である。
彼の初リーダー作はトリオ・レーベルからリリースされた"Neesh(ファット・タイム)"であるが,マイキーが気に入ってない(認めていない)説もあり,更にはCDでリリースされたものはLPからの盤起こしというお寒い状態であったことからすれば,実質的な初リーダー作は本作と考えていいだろう。私は"Neesh"はLP,CDともに保有しているが,音楽的にも圧倒的に本作の方が優れていると思っている。
冒頭のタイトル・トラックは後にChromaのアルバムでも再演されるが,なんともハードボイルドな響きで,最初から興奮してしまう私である。その後の曲も粒揃いで,長年の相棒となるBob Bergとの相性完璧,また,1曲ずつ参加するゲストのDavid Sanborn,ジャコパスもナイスな助演ぶりで嬉しくなってしまうのである。
私はマイキーのリーダー作はほぼ全て保有しているはずだが,実のところ,一番好きなアルバムはこれだと言ってもよい。とにかくこれはマイキーのリーダー作としてだけでなく,ハード・フュージョンとしても私の評価は高い。だから,マイキーのライブでサインを貰おうと思って持参したのはこれと,マイキー,Bob Berg入りのJukkis Uotila Bandのライブ盤なのだ。ついでにピックまでもらったのも懐かしいが,ミーハーと言われようがなんだろうが,好きなものは好きなのである。ということで,その写真を再掲するが,やっぱり何回聞いてもこの作品はいいと思う。プロデューサーとしてのHiram Bullockのいい仕事である。ということで,惚れた弱みもあり星★★★★★としてしまおう。
後年のマイキーの音に比べるとコーラスの使い方等はまだ抑え気味に聞こえるが,それでもマイキーはマイキーである。またライブで来日して欲しいものである。
Recorded March and April 1986
Personnel: Mike Stern(g), Bob Berg(ts), David Sanborn(as), Mitch Forman(p, synth), Mark Egan(b), Jeff Andrews(b), Jaco Pastorius (b), Dave Weckl(ds), Steve Jordan(ds), Dr. Gibbs(perc)
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マイク・スターンのリーダー作過去盤聴き2日目。このアルバム、35分という短い収録 [続きを読む]
20年近く前に聴いた時は、どのアルバムも似たような印象でしたけど、今回聴いたら、やっぱり1枚1枚違いが分かりました。そのスタート地点としてのこのアルバム、出た当時はLPだったと思うのですが(CDの発売が遅かった)、今聴き直してみるとけっこういいですね。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2015年12月23日 (水) 08時30分
910さん,こんばんは。TBありがとうございます。返事が遅くなって申し訳ありません。
確かにマイキーのアルバムって,どれを聞いても同じような感じがする場合もありますが,このアルバムはいい感じに仕上がっていると思いますね。曲もよく書けていると思いますし。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2015年12月24日 (木) 23時29分