出張中に見た映画(15/11編,その2):「進撃の巨人」のくだらなさ。
「進撃の巨人 Attack on Titan」('15,東宝)
監督:樋口真嗣
出演:三浦春馬,水原希子,石原さとみ,長谷川博己,桜庭ななみ
往きの北京便で見た2本目がこれだが,なぜこの映画が酷評されるのかがよくわかった。結局はマンガを実写化するにしても,「なぜ」という疑問をオーディエンスに感じさせるような稚拙なシナリオがあるからだと思う。私は今やマンガを一切読まないし,TVでも見ない人間であるから,原作の持つ世界観については知る由もないが,この映画は,結局はグロテスクな巨人たちが人間を食い散らかすシーンを,グロテスクに描いているだけであって,全然面白くもなんともないのである。
こうした酷評を受けて監督の樋口真嗣やスタッフがネット上でブチ切れていたという話は聞いているが,私だったら"You Deserve."の2語で片づけるだろう。そもそも壁をぶち破る大巨人と,その他の巨人たちの落差は一体どこから来るのか?そこからして私には全く謎のままだったし,見ていて気持ち悪い,そして中途半端なストーリーに辟易としていた私である。
私は樋口真嗣は「日本沈没」は比較的いい仕事だと思ったが,その後はろくな作品(「隠し砦の三悪人」なんて愚作中の愚作だったしなぁ)がないことを考えると,この人の才能なんてこの程度だってことが改めてよくわかったと言っておこう。当然のことながら,この続きを見たいなんて気には絶対ならん。それにしても三浦春馬の大根役者ぶりにも失笑を漏らしていた私であった。演出やシナリオだけでなく,役者もダメでは手の施しようもないってもの。もう少し何とかならんのかねぇ。星をつける気にもならん。
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