素晴らしかったLizz Wrightのライブ@Cotton Club
今年出たアルバムの中で,Lizz Wrightの"Freedom & Surrender"は私にとっては屈指の好盤の一枚である。そんな彼女が来日して,ライブをやると聞いたからには行かないわけにはいかない。ということで,Cotton Club東京に駆けつけた私であるが,どうにも客入りがよくない。半分ぐらいしか埋まっていないって感じだろうか。
だが,そんな客入りをものともせず,彼女たちが繰り広げた演唱はまさに「深い」。有無を言わさぬ感動を呼ぶとはこういうのを言うのだと言いたくなってしまった私である。ゴスペルとソウルとジャズをミックスさせた感覚はアルバムと同様であるが,彼女がオフマイクで入れる合いの手,彼女が叩くタンバリンやパーカッション,そして彼女の声そのものがディープでありながら,Cassandra Wilsonほど重くならず,それでも十分なソウルを感じさせて,本当に感動的なのである。
私の感動は2曲目に歌ったNeil Youngの"Old Man"からもはや明らかであったが,ライブ全編を通して,Lizz Wrightが一級の歌手であることを痛切に認識させられたライブであった。どこかの国には「ゴッドねぇちゃん」なんて呼ばれたえせソウル・シンガーがいるが,Lizz Wrightの歌を聞けば本当のソウル,本当のゴスペル,本当の歌とはどういうものかを思い知らされると言ってしまおう。レベルがそもそも違うのである。
バック・バンドもそれなりにソロのスペースを与えられて,気持ちよさそうに演奏していたが,中でもShedrick Mitchellのオルガンのソウルフルなプレイには,少ない聴衆も歓声を上げていた。私にとっては,これが今年17本目のライブであったが,間違いなく3本の指に入る感動を与えてくれたと言いたい。返す返すも聴衆の少なさが残念。できればサイン会もやって欲しかったが,魂込めて歌った後の彼女に多くを求めるのは酷ってことにしておこう。それを差し引いても素晴らしいライブであった。願わくば,Lizz Wrightという素晴らしい歌手への注目度が上がって欲しいものである。
ちなみに今回,バックでベースを弾いていたNicholas D'AmatoにはWayne Krantzとの共演作があって,そっちは変態ファンクだった(記事はこちら)のだが,今回は結構楚々としたベースを弾いていた。全然ちゃうやんけ(笑)。
最後に繰り返す。Lizz Wright最高である。これを聞かずに今年のライブは語れないぜ(きっぱり)。
尚,演奏したのは下記のはず。一度も袖に引っ込むことなく,ステージで歌い続けたLizz Wrightであった。
1. Fellowship
2. Old Man
3. Somewhere down the Mystic
4. The New Game
5. Real Life Painting
6. Stop
7. Freedom
8. Walk with Me, Lord
9. The First Time Ever I Saw Your Face
10. (I've Got to Use My) Imagination
Live at Cotton Club東京 on November 17, 2015, 2ndセット
Personnel: Lizz Wright(vo, perc), Shedrick Mitchell(p, org), Chris Rosser(g), Nicholas D'Amato(b), Brannen Temple(ds)
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