ん?Dave Liebman入りRH Factor?(笑)
"Live in New York" The RH Factor(L+R)
Rh Factorと言えば,Roy Hargroveのファンク・バンドと相場が決まっている(それにしても彼らのライブは強烈であった。記事はこちら。)が,RH Factorで検索するとこのアルバムがヒットすることがあり,よくよく見るとDavid Liebmanなんて書いてある。まさかLiebmanがあのRh Factorに?と思ってしまうが,そんな訳はない(きっぱり)。その謎が先日,新橋のテナーの聖地,Bar D2で判明である。何のことはない。Reuben Hochというドラマーのバンド名らしいのだが,これが思わぬカッコよさなのである。
エレクトリックなセッティングの中で,ハイブラウな演奏が展開されている本作はKnitting Factoryでのライブであるが,いかにも演奏もKnitting Factoryらしいって感じがするものだ。私はオリジナルのKnitting Factoryは在米中に一度だけ行ったことがある(その時は確かJohn Lurieが出ていたはず)が,普通のジャズ・クラブとは明らかに違うし,客層も違っていたのをおぼえている。そんなヴェニューでのライブであるから,まぁ尖った感じは想定できる。
そうしたイメージ通りというか,Dave Liebmanがこういうセッティングで演奏すること自体が最近では珍しいとは思うが,それでもLiebmanはどうやってもLiebmanであるということを如実に示した作品である。ここではソプラノに徹しているが,音楽の質からしても,テナーよりもソプラノの方が合うだろうなぁというような音である。だが,こういうセッティングにおいても,あくまでもDave Liebmanはマイペースっていうところだが,バンドの音自体が私の好みと結構合致するところもあって,これはやはり見逃せないのであった。ということで,Bar D2で聞いた瞬間,即発注といういつものパターンにより海外に発注をしていたものがデリバリーされて,改めて家で聞き直しても,これはやっぱりいいだろうと思えるものであった。
Libeman以外のメンツで言えば,Jeff Andrewsが一番名前は通っていそうだが,プロデュースを兼ねるChristoph Spendelは相当数のアルバムをリリースしている人だし,ギターのKevin McNealにもリーダー作があり,それなりのメンツである。だが,やっぱりこれはLiebmanに耳が行ってしまうのは仕方がないところ。だが,リーダーのためにも言っておくが,これはもちろんLiebmanのファンが注目せねばならないものとしても,それだけに留めるのはもったいない気がする。今やRH Factorというバンド名称で損をしてしまっている気もするが,これはこの手の音好きにとっては見逃せない作品と思う。星★★★★☆。
尚,このバンド(もちろんLiebman入り)によるアルバムはもう1枚あるようなので,中古の安いのを見つけて発注してしまった私。なんだかねぇ。まぁ,安いからいいんだけど。
Recorded Live at the Knitting Factory on February 21, 1993
Personnel: Reuben Hoch(ds), Dave Liebman(ss), Christoph Spendel(key), Kevin McNeal(g), Jeff Andrews(b)
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