レトロなポップ感覚溢れるThe Bird and the Bee5年ぶりの新作
"Recreational Love" The Bird and the Bee(Rostrum)
The Bird and the Beeと言えば,2010年に彼らがリリースしたHall & Oatesのカバー集が非常に良い出来で,結構高く評価した私である(記事はこちら)。その彼らが約5年半というかなり長いインターバルでリリースした新作は,既にいろいろなところでも言われているように,80年代的な香りが濃厚なポップ・アルバムとなっている。
昨今,70年代あるいは80年代の音楽を再評価する動きが結構出てきているが,本作もそうした流れに呼応しているとも言えるし,前作でHall & Oatesをカバーしていることからも,そういう路線が彼らの音楽と言ってもよいかもしれない。私のように同時代の音楽として70~80年代の音楽を聞いてきた人間にとっては,懐かしさを感じさせる部分もあるが,現代においても十分通用する魅力を持つ音楽という気がする。絶妙なポップ感とも言うべきサウンドを今回も聞かせてくれて,本当に気持ちよいバンドである。
逆に言えば,今のリスナーがこういう音楽に触れてどういう風に感じるのかってのも非常に私には興味深いのだが,私のようなオッサンにはとにかく心地よく響く音楽であると言える。音楽のクォリティは十分高いと思うので,安心して薦められるのは事実だが,これに星★★★★☆は甘いだろうと思いつつ,こういう音楽を聞いた時の体験を共有する方々が増えてくれればと思うので,そうしてしまおう。まぁ,私がImona Georgeの声が好きってのもあるし,このレトロな感覚はやっぱりオッサンには魅力(笑)。"Doctor"のイントロなんか聞いてたら思わず笑みが漏れること必定。
Personnel: Imona George(vo), Greg Kurstin(all instruments), Aaron Redfield(ds), Karl Denson(sax), Alex Lily(vo), Wendy Wang(vo), Samantha Sidley(vo)
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