Kneebody@Cotton Club参戦記
Cotton Clubの招待券をゲットして,何に行こうか考えていて,どうも地味というか食指が動かないライブが多い中,ガツンとやってくれそうだってことでチョイスしたのがKneebodyである。ってことで,いつものライブ・メイト,イタリア・ジャズの女神さまをお誘いして,Cotton Clubに乗り込んだ。
行く前から想定したことではあるが,Kneebodyのようなバンドで3日間のライブをやっても,集客は苦しかろうと思っていた。だが,2ndセットの開場5分前ぐらいに現地に到着しても,私の前には女性2人しかいないではないか。これではやはり集客は苦しいと思わせたが,開演時もおそらく半分も埋まってはいなかっただろう。だが,先日NYCで見たScott Hendersonもそうだったが,聴衆は多い方がいいに決まっていても,そんなことを関係なしに演奏するのがプロである。今回のKneebodyも腐ることなく,ちゃんと演奏していたのは立派だし,終演後のサイン会には5人揃って出てきていたのは誠にいいことである。いつものライブ終了後のように彼らとちょいと話をしたのだが,気のいい西海岸の兄ちゃんたちって感じであった。こういう好感度の高さって重要だよねぇってつくづく思う。
演奏に関して言えば,私はもう少し高揚感のある,前ノリのグシャグシャ・ファンクが多くてもいいように思えたが,それでも変態ファンクであったことに変わりはない。終演後,彼らに"It's an Unorthodox Funk!!"と軽口を叩いたら彼らには結構受けていた(ように思う)。だからこそ,もう少し激しくやってもよかったかなぁと思えるのはちょいと残念だが,それでもあまり聞いたことがないジャム・バンド的なんでもありのファンクを楽しんだ私である。
その中で,今日,私がギャグのように笑えたのがドラムスのNate Woodである。彼はWayne Krantzと来た時にはKeith Carlockに華を持たせて,ほぼベースに専念していたが,それでも1曲はツイン・ドラムスでやったはずである。今回は,彼が唯一のドラマーということで,変拍子だろうが何だろうが叩きまくりであったが,私が笑ったのはそのドラム・プレイではなく,その風貌である。誰が見てもプーチン大統領のような顔で,変拍子を叩く姿が面白過ぎた。終演後,女神さまに「ジャズ界のウラジミール・プーチン」と言ったらこっちも受けて,いつもは家族,あるいはそれ以外からも親父ギャグでしら~っとされることの多い私としてはちょっと嬉しかった(爆)。モザイクの掛かった私の奥にいるのがNate Woodだが,誰がどう見たってプーチンなのである(しつこい?)。私はこの写真を撮ってもらった時には,写っていないBen Wendelと話をしていたのだが,やっぱりNate Wood,プーチンである。同じ肉体派ってことでよしとしよう(なんでやねん?)
いずれにしても,こういうバンドのライブを3日間ブッキングするのは無謀って気もするが,それでもわかっていながら聞きに行く連中は楽しんだはずである。その一方,Cotton Clubもせこくなって,CD購入者にはサイン会とか言っていたが,それでめげる私ではない。ミュージシャンたるもの,その場でCDを買わなくても,ちゃんと聞いているファンの方が嬉しいはずであるってことで,ちょっと旧譜で悪いけどと断りながら,戦利品としてWinter and Winterレーベルのアルバムに5人分のサインをゲットしてきた私である(+Ben Wendelのアルバムにもね)。
Live at Cotton Club on September 29, 2015,2ndセット
Personnel: Adam Benjamin(rhodes), Shane Endsley(tp), Kaveh Rastegar (b), Ben Wendel(ts, perc), Nate Wood (ds, perc)
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