なでしこは完敗だったが、よくやったと思う。
改めて決勝戦の映像を見たのだが、完敗は完敗と認めるべきである。3点目と4点目は全く無駄な点であり、あんな点を与えているようでは勝てるわけがない。ディフェンスの寄せは遅く、プレスが弱くては、あの攻撃的なアメリカの前ではどうしようもない。だからパス回しの中でもインターセプトされることが非常に多かった。はっきり言って、この決勝戦は悲劇だが、昨年のW杯に当てはめれば、ドイツに完膚なきまでに叩きのめされたブラジルと同じようなものである。
だが、W杯ではブラジルは抗う気持ちさえ失ったのに比べれば、なでしこは最後まであきらめずによく頑張ったと思う。だからこそ2点差に迫った直後の5点目の失点は痛かった。あれはマジで痛過ぎた。いずれにしても、今回のアメリカはスピードという点では圧倒的になでしこを上回っていた。そこには決定的なモチベーションの違いがあったと言ってもいいかもしれない。それを認めて、リオ五輪までに何をすべきかを考えるべきだろう。今のスピードでは今後のなでしこは苦しいことははっきりしたのだ。
だが改めて言っておきたい。今回の準優勝も世界で2位なのだ。シンガポールごときに引き分ける男子日本代表よりはるかに立派である。これから世界の頂点に立つには多くの課題はあるが、完全アウェイの中でよく頑張った。なでしこは今回の結果に胸を張るべきである。
だからこそ、私はおめでとう、なでしこと言いたい。そしてありがとう。恥じることは何もない。
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