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2015年6月29日 (月)

冒頭から美しさが際立つ"Tokyo Adagio"は究極的素晴らしさ。

Tokyo_adagio"Tokyo Adagio" Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba(Impulse!)

これは実に素晴らしいアルバムである。冒頭から示されるこの美しい演奏を聞いて,魅惑されない人間がいるだろうかと言いたくなるような作品である。

昨年,惜しくも亡くなったCharlie Hadenの没後1年を前にリリースされた本作は,まさに彼の残したレガシーだと言ってよい。デュオ名人と言われたCharlie Hadenであるが,私にとってはKenny Barron,あるいはHampton Hawesとのデュオ作品と肩を並べるぐらい魅力的な演奏となった。

パートナーを務めたGonzalo Rubalcabaは大変なテクニシャンであり,彼の音楽を聞いていると疲れることがあるのも事実だが,ここではそのような心配は無用である。まさに,二人のミュージシャンの美学が結実した大傑作と言いたい。この演奏が東京で録音されたということを誇りに思いたい。願わくば,その場に居合わせたかったと思うのは私だけではないだろう。彼らの演奏に生で触れたオーディエンスの皆さんに,私はまじにジェラシーを感じてしまう。そんな演奏である。この演奏に多言を弄する必要など全くない。ただひたすら,この美しい音楽に触れ,素直に感動したい。星★★★★★以外には考えられない。

静寂が支配するBlue Note東京。素晴らしい。この演奏の前ではバカ騒ぎするオーディエンスは存在してはならない。そう思わせる究極的美学。これは泣ける逸品である。

Recorded Live at Blue Note東京 between March 16 and 19, 2005

Personnel: Charlie Haden(b), Gonzalo Rubalcaba(p)

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コメント

おはようございます。

このアルバムたまたまGonzalo Rubalcabaの名前は知っているけれどアルバムは1枚しか持っていなくてこのコンビだったらどんな音楽を紡いでくれるのか気になってゲットしました。

ホンとビックリしました。

予想以上に美しくてグッと胸に迫る演奏で会場の皆さんもいつものざわめきも感じられず聴き入っていたことが容易に想像させられます。

静寂さがそれを物語っていますね。

彼の死後結構な量購入しましたのでこれが最後かなと思っていたのが一番の贈り物となり私自身彼の存在を改めて実感した次第です。

まさに同感です。
TBさせて頂きます。

EVAさん,こんばんは。

このアルバム,ライナーによれば,Charlie Haden本人も聞いていて,相当自信があったものと思われます。そう思うのも当然と言うべきこれは名演だと思います。ミュージシャンとして,こんな音源を残せたこと自体が素晴らしいことですが,彼の楽歴を考えれば,全然まぐれではなく,必然だったのだと思います。

最高です。

風呂井戸さん,こんばんは。TBありがとうございます。

共感して頂きありがとうございます。でも多くの人がきっと同じように感じてしまう。それほど優れた音源だと言って間違いないと思います。

追ってこちらからもTBさせて頂きます。

こんにちは、お邪魔します。

熱狂的ヘイデンファンです(笑)。

この時の来日にも行きましたが、おそらく違う日だと思います。
私が聴いた時は、もっと張り詰めた空気だったように記憶しています。極限まで小さな音色で、しかし、存在感の大きさと空気の
濃密さがすごくて、気が遠くなりそうになりました。

ライブと録音の違いもやはりあるのかもしれませんが、こちらは
より親密で穏やかな空気です。もちろん、気に入りました。

最後の来日の時も、3日連続で行きました。
私はLMOが大好きなので、今後の予定はあるのか本人にたずねたところ、「次にまた戦争があったらね」と茶目っ気たっぷりに笑っていたのが印象的でした。後で聞いたところによると、その頃にはもう、耳も少し遠くなり、体力的にも厳しい状況だったようです。

こうして、あの時の録音が聞けることに感謝します。
本当にいい作品です。

JAZZNEKOさん,こんばんは。はじめましてですよね。コメントありがとうございます。

Charlie Hadenの熱狂的なファンとは素晴らしいですねぇ。この人はLMOのような厳しい音楽もやれば,Quatet Westのようなスイートな作品もやれますが,そのどちらもが彼の本質なんだろうなぁと思っています。

この時のライブに行かれたということで,羨ましい限りですが,「極限まで小さな音色で、しかし、存在感の大きさと空気の
濃密さがすごく」というのはわかる気がします。死しても,このような作品を残しているところがまたミュージシャンとしては何とも素晴らしいと思います。

モントリオールのライヴにもこの2人のがあったと思いますが、それよりは今に近いし、2人の美学が凝縮されたデュオで、聴いていて、ひきこまれてしまいました。こういう演奏、生で立ち会った人たちがうらやましいです。

TBさせていただきます。

910さん,こんばんは。TBありがとうございます。

このアルバム,まさしくおっしゃる通り,「美学が凝縮された」作品で,私は冒頭から完全にしびれた状態になってしまいました。非常に静謐な中にも,美的なセンスが溢れていて,これは本当に素晴らしいと思いました。

録音は結構前ですが,魅力は全然減衰していません。最高ですね。

ということで,追ってこちらからもTBさせて頂きます。

音楽狂さん、こんにちは。
これまでのこの2人の共演した作品の中でも、これは最高に素晴らしいものでした。聴衆の拍手のボリュームも抑えられていて、感動が途切れることなく味わえました。
Tokyo Adagioというタイトル、演奏と一体化していていいですね。
リンクさせて頂きます。
http://musicpromenade.blogspot.com/2015/07/charlie-haden-gonzalo-rubalcaba-tokyo.html

とっつぁんさん,こんにちは。リンクありがとうございます。

このアルバムは感動的でした。2人の演奏を固唾を呑んで聴き入る聴衆って感じがよく出ていますよね。こんな演奏されたら当然身じろぎもせずに聴いてしまうと思いますが。いずれにしても素晴らしいアルバムをリリースしてくれたことに感謝したいです。

ということで,追ってこちらからもコメント差し上げます。

閣下、お返事が遅くなってすみませんでした。

良いアルバムでしたね〜。
情感こもった演奏とはまさにこのような演奏なんだろうなぁ。。と、おもいました。
いつもは饒舌なゴンザロの抑えて寄り添ったピアノに感動しました。
ヘイデンだったから、この空間が生まれたわけで、空間は無ということではなく、沢山の感情が詰まってる気が致しました。
心の平静を約束するアルバムでしたね。

Suzuckさん,こんばんは。TBありがとうございます。

これは本当に素晴らしいアルバムでした。Gonzalo Rubalcabaがどんな感じなのか心配していたんですが,見事なものですよね。いつもこうならいいのに(笑)。

いずれにしても,これは古い音源とは言え,本年屈指のアルバムだと思っています。

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