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2015年5月 9日 (土)

「教団X」:入院中に読むにはどうなのよ(笑)。

X「教団X」 中村文則(集英社)

買ったまま「積んどく」状態だった本を入院に合わせて病院に持ち込んでいた私である。しかし,600ページ近い大作なので,病床で読むには結構しんどかったし,内容も結構しんどかったなぁと思わせる作品である。

ストーリーはさておき,私がこの本を読んでいて感じたのは,著者中村文則による現政権への危機感ではなかったかと思わせる。言葉の端々にそういうトーンを感じてしまうのは私だけではないと思う。私はいつも言っている通り,リベラルな人間であり,現政権に対して徹底的に批判的な態度を取る人間であるから,そうした記述には首肯できる部分が多いのだが,いかんせん,小説としてはここまでの大冊としなくても書ける内容であるようには思う。そうしたところがアンビバレントな感覚を生み出す。ついでに言うと,カルト教団Xにおける信者たちのエロ・シーンはなんじゃそれはというレベルに達しているが,それも今の社会の風潮をデフォルメしているものだという気がするとしても,ちょいと行き過ぎではないかと感じるのも事実である。

そうは言っても,読後に振り返ってみれば,中村文則としては小説のかたちを取りながらも,書かずにおけなかったというのが正直なところではないか。登場人物の関係性等,とっ散らかった印象もあるが,それでもこれはこれである程度は評価したいと思った作品である。ただ,やっぱりちょっと長いかなぁ。星★★★★。

最後に,これは万人には薦められないし,上記のような観点で読めば,確実に賛否がわかれるところであることは承知している。それでも物言わぬメディアよりは,ずっと健全だと思う。いずれにしても,ネット上で「だけ」お盛んなネトウヨくんたちの論理に楔を打ち込むような感覚が,彼等にはきっと気に入らないだろうねぇ(苦笑)。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

お疲れさまでございます。
わたくしも安倍政権が大嫌いな人間でありまして
政権批判をしているテレビ局が無いのが
無性に腹が立つのであります。
皆様の年金を株に突っ込んで株価を2万円に上げる
見せかけの好景気サギ誘導
こんなことしてれば経済は破綻いたします。

アメリカでのバカ演説もバカな国民を騙すのには良いかも
しれませんが、いい加減安倍のパホーマンスも
メッキが剥がれているでしょう。


金子勝×室井佑月×大竹まこと:
日経平均20,000円台突破と年金運用
youtube動画
https://youtu.be/V21aquGC5Lo

↑見る機会がありましたら見てみてください
お騒がせいたしましたm(_ _)m

Kさん、おはようございます。退院後検診に来ておりますが、大混雑で辟易としています。

私はそもそもLDPを全く支持できない人間ですが、その中でもアホ晋三は特に虫酸が走るぐらい嫌いです。USCご留学経験も学歴詐称疑惑ありなのは、あの米国議会での稚拙な英語能力を暴露した演説を聞いても明らかです。とにかく嘘くさいとしか思えません。メディアへの口出しは言論統制と同じですしね。

うがった見方と言われればその通りかもしれませんが、本書では、現政権を支持することは、享楽的カルト教団を信仰することと大差ないと中村文則は言いたかったというのが私の解釈です。

映像は改めて拝見します。

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