またも興奮させられたぜい!: Simon Phillipsの新譜はロックだねぇ。
"Protocol III" Simon Phillips(Phantom Recordings)
昨年,Simon Phillipsが来日した時の演奏には興奮させられた私であったが,早くも新作がデリバリーされた。輸入盤はいつ出るかわかったものではないので,Amazonのポイント等を利用してゲットしたものである。昨年来日する前に出た"Protocol II"からわずか1年のインターバルで新譜が出るとは思わなかったが,よほどこのバンドでの成果に自信があったということになるかもしれない。前作と全く同じメンツというのも,そうしたSimon Phillipsの意思の表れではないだろうか。このアルバム,入院前にはゲットして,何回か聞いていたのだが,病院で聞くことは憚られたので,本日の記事のアップとなったが,改めて聞き直しても,Simon Phillipsだねぇと思わせてくれる。
冒頭からタブラの音が聞こえてきて,「おい,おい,おい」って感じで身構えるが,すぐにこっちが期待するトーンに変わるから心配は無用である。相変わらず,ロックとフュージョンのはざまを行くハードなサウンドに私は身を委ねることとなった。そうは言っても,これって予定調和的な心地よさでもあって,別に驚きはない。だがいいのである。リスナーの期待値を満たすというのは重要なことであって,「ミュージシャンの野心が,求められもしない問題作を生んで,リスナーの心を離れさせる」等といったパターンとは真逆である。だから,ここはこのハードなサウンドに心地よく乗ってさえいればいいように思える。
ここでは,この手のサウンドによくあるように,変拍子が炸裂する場面があるが,変拍子を変拍子と感じさせないのもミュージシャンの腕だよねぇと感じさせる。もちろん,リーダーSimon Phillipsの生み出すへヴィーなグルーブは心地よく,メンツも手堅い演奏を聞かせる。中ではAndy Timmonsの見せ場(聞かせどころ)が多く,ギター・インスト好きが聞いても納得のいくアルバムだと思う。だからと言って,これが「最高っ!」となるような音楽かと言えば,水準以上の楽しめるアルバムだとしても,今年屈指のとか,後世に残るとかそういうものだとは思っていない。だから,評価としては星★★★★が妥当と思うが,それでもライブでこういう演奏を聞かされれば,確実に燃える,そういう音楽である。アルバムとしては例えば私を前回のCotton Clubのライブで悶絶させた"Space Boogie"のような,もう少しぐわ~っと攻め倒す曲があってもいいようには思えるが,これでも十分と言えば十分である。
やっぱりこれは来月のライブには行ってしまうだろうなぁ。そう思わせるに十分な演奏であることは間違いない。
ということで,またこのCDを持ってCotton Clubに駆けつけることにしよう。
Personnel: Simon Phillips(ds), Andy Timmons(g), Steve Weingart(key), Ernest Tibbs(b), Satnam Singh Ramgotra(tabla)
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