John PatitucciをCotton Clubで聞いた。
新作を出したばかりのJohn Patitucciがレコーディング・メンバーを引き連れて来日した。メンツがメンツだけにどうしても気になっていたのだが,私は病み上がりということもあって,行こうか行くまいか悩んでいたのだが,参戦前日にやっぱり行きたいということで予約した私であった。
今回はElectric Guitar Quartetということで,Adam RogersとSteve Cardenasの2ギターに,JPのエレクトリック・ベース,そしてBrian Bladeのドラムスという好き者なら確実に反応するだろうというメンツである。しかし,リリースされたばかりの新譜を聞いて,もう少しはじけた感覚があってもいいのではないかなんて思っていた私は,一抹の不安を抱えてCotton Clubに参戦したのであった。
だが,そんな不安は1曲目の"Evidence"で解消である。"Evidence"のような曲において,CDでは聞けなかったようなMilesバンドを彷彿とさせる重いファンクをぶちかましたのには,驚きつつも身体が反応してしまった私である。時に重いファンク,時にソウルフル,そして時にリリカルにということで,変幻自在の演奏を展開した彼等だったが,John Patitucciのベースはもちろんよかったが,このバンドの肝はBrian Bladeが握っていると思っていた私である。とにかくどのような曲調でも完璧にこなすのだ。これは凄いやと思っていた私である。そして,アンコールのFreddie Kingの"Hideaway"なんて,盛り上げ方を知っている人たちである。
ギターはAdam Rogersの方が私個人としては馴染みのある人だが,今回のライブに限って言えば,Steve Cardenusのフレージングの方が魅力的に聞こえた。もちろん,Rogersも,まるでRhodesのような音で伴奏を展開した"Evidence"はよかったが,ソロの瞬間になるとSteve Cardenasの方が魅力的だったように思う。
だが,色々な曲をやっても,聴衆を楽しませる術を身につけた優秀なミュージシャンの集まりであることは間違いなく,確実に楽しめたライブであった。ということで,何枚か今日の戦利品の写真と,いつもように「JPと私」の写真をアップしておこう。
久しぶりにライブに行ったが,やっぱり楽しかったねぇ。健康第一とつくづく思ってしまった私(笑)。因みに今回のセット・リストは多分次の通り。曲順は違うかもしれないが,演奏したのは間違いないと思う。
1. Evidence
2. Watch-man
3. Band of Brothers
4. House of Jade
5. Monk's Dream
6. Dugu Kamelemba
7. Hideaway(Encore)
Live at Cotton Club東京 on May 28, 2015,2ndセット
Personnel: John Patitucci(b), Adam Rogers(g), Steve Cardenas(g), Brian Blade(ds)
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私は初日のファーストでした♪
パティトゥッチは5弦と6弦のエレベを交互に使って楽しそうでしたね。
男気たっぷりのロジャーズのギター、メロディックで豊かなハーモニーのカーディナス、どうに叩いても最高のブライアン。。ブライアンもすげー楽しそうだった。
トラバありがとうございました。こちらからもトラバしますね。
投稿: Suzuck | 2015年6月 1日 (月) 10時38分
Suzuckさん,こんばんは。TBありがとうございます。
どういうライブになるのかなぁと思いつつ,エンタテインメントとしての要素を忘れないいいライブでした。Patitucciはイタリア系として楽しく盛り上げたと思います。ですが,Brian Bladeですねぇ。本当にどんなリズムでも,どんな曲調でもなんでもOKというのは,まじで凄いと思います。しかもSuzuckさんがおっしゃる通り,楽しそうに叩くんですよねl。素晴らしいと思います。
投稿: 中年音楽狂 | 2015年6月 1日 (月) 23時44分