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2015年2月13日 (金)

3,000件目のエントリーは兄貴にしよう:影響力って意味で"Weld"をチョイス。

Neil_young_weld "Weld" Neil Young & Crazy Horse (Reprise)

私がブログを始めて,もう9年目に突入したが,記事もその間に積み上がり,めでたくこれが3,000件目のエントリーということになる。2,000件目はJoni Mitchellだったが,3,000件目は何にしようかということで選んだのが兄貴ことNeil Youngである。それも"Weld"ってのは私の天邪鬼ぶりが出ているように思うが,いろいろ世の中が喧しい時だけに,これにしようと思う。

Neil Youngが何かと「グランジのゴッドファーザー」と呼ばれる理由は様々だと思うが,それを明示的に裏付ける理由として,私はこのアルバムの存在があるのではないかと思う。それこそまさに大轟音である。これに先立つ"Ragged Glory"でも,Neil Youngのグランジ的なものを示していたと思うが,そのリリース後のツアーの音源である"Weld"は轟音のレベルが違うのだ。大体,この時のツアーの前座はSonic Youthだったというのだから,ライブが終わった後の聴衆の耳はほとんど麻痺していたのではないかと思わせるが,それにしても強烈な音である。

ツアーのタイミングが湾岸戦争開戦間もないこともあって,それに対するメッセージも込められていると思われるが,ここに感じられるのはまさに「怒り」を発露するかのようなサウンドである。丁度私は湾岸戦争の開始を友人宅を訪れたボストンで知ったわけだが,正直言ってあまり当事者意識が高かったとは思えない。「大変なことになった」とは思っていても,CNNを見ながら,結局はアメリカ本国からは遠く離れた地での出来事でしかなかったというのが実感である。それに対して,このアルバムを聞いていると,Neil Youngの感じ方は随分違いがあったのだろうと思わざるをえない。そうでなければ「風に吹かれて」とか"Cortez the Killer"のような曲を大轟音でやると思えないのである。全ての曲そのものが激しいわけではないのだが,それらの曲を轟音とともに奏でるというところに,この時のNeil Youngの一貫した姿勢を感じてしまった。

久々にこのアルバムを聞いて,私もこのブログにおいて,Neil Young同様の精神を発露出来ればなぁなんて思ってしまった。ということで,このアルバムの生み出した感覚は,リリースから四半世紀近くが経過しても不変であった。そう言えば,"Ragged Glory"はVillage Voiceで,リリースした1990年のベスト・アルバムに推されていたと記憶するが,それにピンと来ていなかった私でも,こっちは当時から強烈だと思っていたのも懐かしい。星★。でも最高位がBillboard 200の154位って,全然売れなかったんだねぇ。非常に不思議だが,その頃から,ライブはもうかっても,ディスクはもうからないなんて時代に突入していたのかなぁ。

Personnel: Neil Young(vo, g), Ralph Molina(ds, vo), Frank "Poncho" Sampedro(g, synth, vo), Billy Talbot(b, vo)

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ロック」カテゴリの記事

コメント

祝3000エントリー…乾杯ハートラベルのカール・セギュール?ロックだからねぇ~バーボンかな?ニッカ、トリス世代だからねぇ~オン・ザ・ロック?
いずれにしても、これからも心豊かに健康で 書き続けてくださいね!
今日はマイルスのマイ・ファニー…♪ でも回そうかなぁ♪

しまちゃんさん,こんにちは。ありがとうございます。

長年やっていれば,記事の数は自然に積み上がりますが,基本的に飽きっぽい私にしては続いていますねぇ。結局物書きが好きなのかもしれませんね。

今後も駄文を垂れ流し続けますが,引き続きよろしくお願いします。

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