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2015年1月 6日 (火)

よく出来ているんだけど,正月には不向きな「ゴーン・ガール」

Gone_girl

「ゴーン・ガール("Gone Girl")」('14,米,FOX)

監督:David Fincher

出演:Ben Affleck,Rosamund Pike,Kim Dickens,Tyler Perry,Carrie Coon,Neil Patrick Harris

私は監督のDavid Fincherの映画デビューとなった「エイリアン3」が全く評価できず,その後,「ソーシャル・ネットワーク」で彼を見直すまで,彼の作品とは全く縁がなかったと言ってもよい。それは,子供が生まれたりして,私が映画から遠ざかっていたということもあるが,「エイリアン3」での第一印象が悪過ぎた(苦笑)。だが,「ソーシャル・ネットワーク」はすこぶるよく出来た映画であり,本作も世評が高いので,正月休みの最終日を使って観に行ったものである。

この作品はGilian Flynnの書いたミステリーを,原作者自らが脚色したものであり,おそらく,原作もこういうトーンなんだろうなぁと思わせるが,正直言ってかなり陰鬱でかつ後味が悪い。だからこそ,映画としては正月には不向きだし,劇場もほとんど観客がいないような状態(まじでスカスカだったのだ。1,000人近いキャパの劇場に,観客は100人いなかったと思う)でも仕方がなかろうと思わせる。しかし,それはこの映画が悪いと言っているのではなく,観るタイミングの問題である。私としてはうまく脚色してあると思うし,演出,演技陣も手堅い。その後味やストーリーもあって,「いい映画」とは言えなくても,「優れた作品」ではあるって感じである。

本作についてはストーリーに触れれば触れるほどネタバレになってしまうので,これ以上内容について書くことは控えるが,何と言ってもこの映画はRosamund Pikeである。彼女なくして,この作品は成り立たないとさえ思わせる。この映画がオスカー・レースにおいて作品賞や監督賞を受賞する可能性は,この作品の性格上低いだろうが,Rosamund Pikeが主演女優賞を取る可能性はあるだろう。少なくとも,ノミネートはされるのではないかと思わせる。それがなぜかは観て頂く必要ありだが,相変わらずのクール・ビューティぶりには驚かされる。

ともあれ,映画としての好きか嫌いかは別にして,よく出来た作品として星★★★★。それにしても,今年になって音楽に関しても取り上げるものの落差が激しいが,この映画も,先日取り上げた映画「6才のボクが、大人になるまで。」とギャップでか過ぎであろう。まぁ,このバラバラ感が私らしいが(苦笑)。

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コメント

David Fincher作品は、これまでの10作品中7作品を見ています。しかし、知人・友人に「いい作品」として素直に薦められないものばかりで、常に一人で観に行き、いつも陰鬱で後味悪く映画館から出て来ます。だから、閣下の感想はとても良く分かります(笑)。しかし、何故か癖になるんですね。いつも描かれるいろいろな「救いようのなさ」が、デフォルメされているとは言え、現実の社会に存在し起きていることですから。それから、映画を観終わった後、ふと思ったのですが、Rosamund Pikeの役は、余りにもはまり過ぎ。年齢上無理がありますが雰囲気としてはGwyneth Paltrowの方が、もっと意外で凄い作品になったかなあと。

カビゴンさん,こんばんは。中国の内陸部に来ております。

David Fincherってのは確信犯でこんな映画ばかり撮っているんですかねぇ。よく出来ていましたが,改めて見ようとは思わないですね。Gwyneth Paltrowですか。なるほどって気もしますが,彼女だともっと猟奇的な感じがしちゃうかもしれませんね(爆)。

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