見終わった後の清涼感溢れる「ジャージー・ボーイズ」
「ジャージー・ボーイズ("Jersey Boys")」('14,米,Warner Brothers)
監督:Clint Eastwood
出演:John Lloyd Young, Vincent Piazza, Erich Bergen, Christopher Walken
この映画はブロードウェイ・ミュージカルの映画化だそうだが,所謂ミュージカルっていうよりも,私にとっては楽しめる音楽映画であった。そして,見終わった後に何とも言えぬ爽やかな気分になれる映画である。こういうのを「いい映画」という。そもそも,Clint Eastwoodがこうした映画を撮ること自体が意外な気もするが,ちゃんとハイ・レベルの映画に仕立てるところは本当に立派である。
主人公はFrankie Valli & the Four Seasonsである。彼らのヒット曲はもちろん私も知っているが,彼らが成功を収めるまでにはこういうことがあったのかなんてのはこの映画で知った。Joe Pesciについても,へぇ~な世界である。もちろん,幾分かは映画的な演出も加えられているとは言え,彼らがグループとして世に出ていく姿を眺めているだけでも楽しい。主演のJohn Lloyd Youngはブロードウェイのオリジナル・キャストだったそうだが,まさにFrankie Valliのごとく歌っているのも素晴らしい。
そして,映画は様々なエピソードを交えて展開していくが,映画の後半での"Can't Take My Eyes Off You(君の瞳に恋してる)"を聞いて,音楽的な楽しみと感動はピークに達する。我々の世代はBoys Town Gang版のこの曲の方が馴染みがあるという気もするが,やはりオリジナルの素晴らしさとは違うものだったように思えてしまう。いい曲であり,ここでの歌を聞きながら,うるうる来てしまった私であった(我ながら単純だが...)。更に,Rock'n Roll Hall of Fameにおいて,Four Seasonsが再度集うシーンは,いかにもの演出ながら,ついつい微笑ましい気分でスクリーンを眺めていた私である。
エピローグはミュージカル的な群舞となるが,これは映画として楽しめるだけでなく,音楽的にも非常に密度が濃いと思わせる作品であった。脚本には無理があるところも承知しているが,それでも,この映画を見て嫌いだと言う人は滅多にいるまいと言いたくなるような佳品。さすが,Clint Eastwood。もはや巨匠である。星★★★★☆。本当にこの映画,好きである。
いずれにしても,この映画のサウンドトラック盤は買いだな(笑)。
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コメント
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この映画、観に行きたいと思っていたので、さらに楽しみになりました。
君の瞳に恋してる、は、当時、イントロを聴いただけで、すぐわかり、周りにいる人みんなで、一体感を感じられる楽しさ、懐かしいわぁ!
投稿: ひまわり | 2014年10月 8日 (水) 23時32分
ひまわりさん,こんばんは。この映画,完璧とは言いません。しかし,いい映画なんです。「君の瞳に恋してる」は泣けますよ。
投稿: 中年音楽狂 | 2014年10月 9日 (木) 22時55分