Eric Harlandの新作よりもこちらの期待値に近いWalter Smith IIIの新作
"Still Casual" Walter Smith III(自主制作盤)
先日紹介したEric Harlandの新譜にも参加していたWalter Smith IIIの新作がリリースされた。Harland作品ともメンツが結構オーバーラップしているのだが,演奏としては本作の方がこちらの期待値に近いと思える作品である。冒頭の"Foretold You"からして,こちらが思っているこのメンツらしい演奏が聞こえてくる。こちらでドラムスを叩いているのはKendrick Scottだが,そのScottとて優れたリーダー作をリリースして,実力はHarlandに勝るとも劣らずって感じだが,Harland盤であまり活躍の場がなかったとも言えるWalter Smith IIIがリーダーとしてじゃんじゃん吹きまくっているのが決定的な違いである。また,コンテンポラリーなジャズ・テイストも間違いなくこちらの方が強い。であるから,似たようなメンツであったとしても,多くのリスナーはこちらの作品をより強く支持するものと思える。
1曲を除いてWalter Smith IIIの自作による曲も,バラエティに富んでいるし,参加しているミュージシャンに与えられたソロの場も十分にあり,私はこれはHarland盤よりもずっと高く評価したくなってしまうのである。特にピアノのTaylor Eigstiは助演ぶりが絶妙。また,ギターで参加のMatthew Stevensは初めての人だが,なかなかに魅力的なフレージングを聞かせて,リーダーをバックアップしていると思う。3曲でゲスト参加するAmbrose Akinmusireもいいしねぇ。これで,Kendrick Scottがもう少し全面的に出て,より煽っていれば,更にイケイケの燃える作品になったような気もするが,そこはScottもリーダーを立てたということになろう。いずれにしても,このメンツらしい音楽が聞ける佳作。星★★★★。
近々,Walter Smith IIIは本作に近いメンツで来日することが決まっているが,ライブも気になってきた私である。武蔵野スイングホールの公演は売り切れてしまったが,ほかにも公演があれば,行ってみたいと思わせる人たちである。
Personnel: Walter Smith III(ts), Taylor Eigsti(p), Matt Stevens(g), Harish Raghaven(b), Kendrick Scott(ds), Ambrose Akinmusire(tp)
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