「エイゾーはえぇぞ~(笑)」:Azar Lawrenceのライブ作
"The Seeker" Azar Larrence(Sunnyside)
Azar Lawrenceと言えば,多くの人にとってはMilesの"Dark Magus"あるいはMcCoy Tynerとの共演作によって記憶に残る人だと思える。その他にはEW&Fとも共演したりしていて,間口が広いが,基本はブラック・スピリチュアル系だと言ってよい。そのAzar Lawrenceについては,先日,新橋のテナーの聖地「Bar D2」にお邪魔した際,"Prayer for My Ancestors"を聞かせて頂き,なかなかいいねぇと思っていた。その際,マスターが繰り返していたのが「エイゾーはえぇぞ~」というフレージングであった(笑)。確かに私もえぇぞ~と思っていたが,"Prayer..."の入手はなかなか難しいなぁと思っていたら,そのAzar Lawrenceの新譜がショップに並んでいたので,ゲットしてきた。
これは2011年の12月にNYCのJazz StandardにAzar Lawrenceが出演した時のライブ盤であるが,結構豪華なメンツが揃っている。まぁ,ライブ盤にもかかわらず,フェード・アウトするってどういうことよ?と文句も言いたくなるが,このメンツであるから,1曲20~30分とかやってたんだろうねぇというのは想像に難くないとしても,やっぱりちょっと惜しいねぇ。だが,Azar Lawrenceらしい暑苦しさはこれだけでも十分感じられるのが人徳ってやつか(爆)。メンツの中ではピアニストのBenito Gonzalezという人は,私にとっては馴染みの薄い人だが,現在はKenny Garrettと共演しているようである。日頃,どういうピアノを弾いているのかはわからないが,ここではリーダーに合わせて(?),McCoy Tynerのようなピアノ・プレイぶりである。1曲だけ,Gonzalezの"One More Time"というオリジナルが入るが,それ以外はAzar Lawrenceのペンになるもの。このライブのために書いた新曲もあるようである。Lawrenceの書いた曲とGonzalezの書いた曲は,明らかにテイストが違って面白いねぇと思わせるが,ソロになると,もとのメロディなんて関係ないじゃんとも思える暑苦しさが炸裂する(笑)。
まぁ,暑苦しいとは言っても,難解フリー・ジャズではないし,ビートもはっきりしているので,聞きにくいとかそういうことではない。まぁ,Azar Lawrence以外はそんなにブラック・スピリチュアルって感じでもないしねぇ。ECMあたりの音楽とは対極にあるテンションの高いジャズではあるが,昨今,こういう音もなかなか聞けなくなったことを考えれば,今の時代にこういうアルバムが出ること自体がある意味健康的なことだと思える。一番好きなのはAzarがワンホーンでColtraneのように吹き上げる"Rain Ballad"だってのが,私も好き者だと思ってしまう。
ただ,先述の通り,ほとんどの曲がフェード・アウトしてしまうのは何とも惜しい。まぁ,こういう音楽を2枚組で出せよと言うのも酷だとは思うが,それにしてもこれは残念。むしろ,Jazz Standardにおいて,このライブを目撃していた人はフルフルで聞いて疲れ果てていたのではないかとも思えるが(笑)。ということで,その辺の編集が減点対象となり,星★★★★。やっぱり惜しいよなぁ。こうなったら,Azar Lawrence入りの"Black Renaissnce"でも聞くか~(爆)。
Recorded Live in December, 2011 at Jazz Standard, NYC
Personnel: Azar Lawrence(ts, ss), Nicholas Payton(tp), Benito Gonzalez(p), Essiet Okon Essiet(b), Jeff "Tain" Watts(ds)
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