John McLaughlin & 4th Dimensionライブ参戦記
昨日,ライブ後の戦利品については記事を既にアップしたが,John McLaughlin & 4th Dimensionのこのバンドとしては初来日となるライブを観に,ブルーノート東京に行ってきた。世の中,年度末の送別会シーズンということも影響しているのかもしれないし,月曜日のセカンド・セットということもあったのかもしれないが,まず驚いたのが客入りの悪さである。前回のPaolo Fresu & Omar Sosaだって月曜のセカンドでそこそこの入りだったのだから,やはり理由は前者ということになるのだろうが,それにしてもである。おそらくは半分も埋まっていなかったのではないか。しかし,そんなことは全く関係なしに,McLaughlin翁,かっ飛ばしてくれた。
曲はお馴染みの"Raju"からスタートしたが,曲としては何をやろうが,はっきり言ってMcLaughlinの場合,あまり関係ない。正直なところ,どれを聞いても同じに聞こえるし...(笑)。だが,演奏は強烈,超絶である。うまくて,速くて,激しい。これで燃えるなというのがそもそも無理である。そもそものMcLaughlin好きな私であるから,今回のライブには久々に声が出てしまったぞ。
McLaughlinのフレージングはまぁ予想通りではあるのだが,何がびっくりしたって,Etienne Mbappeのベース,特に時折見せた高速スラッピングである。私はMcLaughlinで目が点になっていたが,Mbappeのベースにはまさに瞠目させられる思いであった。このバンドにはHadrien FeraudやDominique Di Piazza等の凄腕ベーシストが去来したが,Etienne Mbappeは彼らに勝るとも劣らぬ腕の持ち主である。両手に手袋をしながらベースを弾くプレイヤーって初めて見たと思うが,それにしても強烈であった。
そして,このバンドの番頭はGary Husbandである。終演後,「俺はあんたをロンドンのPizza ExpressでWayne Krantzとやったのを見たんだぜい(約4年半前のことである)。」と言ったら,「おぉっ,Peter Erskineとやったやつだな。」なんて話が出るんだから,記憶力のいいオッサンである。だが,私が見たのは,Erskineの日ではなく,Husbandがドラムスを叩いたGwilym Simcock入りの方だと伝えると,「おぉ,そうか,そうか。」なんて反応が返ってきた。それにしても,この人,今回はキーボードがメインだが,ドラムスもいけている。私は今回のバンドでは,ドラムスのRanjit Barotのパワーだけで押しまくるが如き手数の多さと,ニュアンスの乏しさにいつも辟易とさせられるのだが,Husbandがドラムスを叩くと,Barotのそれよりもはるかに音楽的なものを感じてしまったのである。かつて,私はKeith Carlockのドラムスは歌心があると評したが,Husbandもそんな感じである。Barotのドラムスのせいで,相対的にそう思わせたというところもあるかもしれないが,私はこのバンドのドラムスなら,前任のMark Mondesirの方がよかったと思っている。つくづく私はBarotとは相性が悪いと感じてしまった。
だが,全体的に見れば,これほどタイトなハード・フュージョンのライブはなかなか見られるものではない。私は大いに楽しんだし,客入りの悪さが本当にもったいないと思えた。そして,終演後のMcLaughlinはあれほど鬼のようなフレーズを連発していたのが嘘のような,完全なイギリス紳士であった。私はますますMcLaughlinが好きになってしまった一夜。尚,写真はブルーノートのWebサイトより拝借。
Live at ブルーノート東京 on March 24,セカンド・セット
Personnel: John McLaughlin(g), Gary Husband(key, ds), Etienne Mbappe(b), Ranjit Barot(ds)
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