Donald Edwardsの3枚目のリーダー作。悪いとは思わないんだけどねぇ...。
"Evolution of an Influenced Mind" Donald Edwards (Criss Cross)
ドラマー,Donald Edwardsによる3枚目のリーダー作がCriss Crossより登場である。と言っても,私は彼の過去のリーダー作を聞いた訳ではないし,彼が参加したOpus 5も実はあまり評価しておらず,だったらなんで買うんだ?という声が飛んできそうであるが,それはメンツによるところ大である。このアルバムに参加しているメンツはなかなかに魅力的なのだ。
そして,このアルバムはそうしたメンツからも想定されるような現代的なサウンドを聞かせており,なかなかEdwardsもやるではないかと思わせる。曲もOrrin Evansの1曲を除いてEdwards作なのだから,これはなかなか大したものである。音楽性の高い優秀なドラマーが多く出ている現在のシーンに一歩踏み込んでくると言ってもよいかもしれない。
だが,この感じ,どこかで聞いたことがあるように思えば,Eric Harlandの"Voyger: Live by Night"と編成も一緒だし,Walter Smith IIIはかぶっているしということで,デジャブのような感覚はそうした点による部分が大きいように思える。編成は同じとは言っても,David Gilmoreのような尖ったギタリストが入っているのだから,更にハイブラウでもいいように思えるが,ここはHarland盤のような高揚感がそれほど強く感じられない。私がこのアルバムを聞いた限りで言えば,曲によって,受ける感覚がだいぶ違うように感じられ,出来不出来もあるように感じられるのだ。例えば,フリーがかった"When"等はチャレンジングな曲だとは思うが,こっちはちっとも面白くない。その一方で"Essential Passion"や"Truth of Consequence"みたいな曲をどうしてもっとやらないのかと思ってしまう。
まぁ,ミュージシャンとして,トータルな魅力を打ち出そうとしたであろうことは想像できるのだが,それが音楽として,リスナーである私たちに訴求できないのであれば,それはもったいないと言わざるをえまい。だからこそ,このアルバムについては,評価できるところもあるが,「う~む」となってしまう部分も並存してしまっているのは居心地が悪いって感じなのである。
本作を聞いて,思っていたよりは優秀なドラマーであることは認識できたとしても,まだリーダー,コンポーザーとしてはBrian Blade,Eric Harland,Clarence Penn,Antonio Sanchez等のドラマーたちを凌駕しているとは決して思わない。そういう感じの出来なのである。ということで,評価はしつつも,ちょいと点も辛くなり,星★★★。
Recorded on October 28, 2013
Personnel: Donald Edwards(ds), Walter Smith III(ts), David Gilmore(g), Orrin Evans(p), Eric Revis(b)
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Eric HarlandのVoygerはそう言えば私、聴いてなくて、この編成との比較ができないところがもどかしいのですが、自分は総じて良かった感触でした。今っぽいけどトンガリ過ぎない中で、ギルモアだけトンガって弾いているバランスの感じが心地良かったと思います。まあ、他のドラマーが優秀すぎるってこともあるでしょうけど。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2014年3月30日 (日) 22時05分
910さん,こんばんは。TBありがとうございます。返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
昔の記事を調べたところ,910さんからHarland盤はコメント/TBを頂いています。記事は2010/11/10にアップされていますね。
私も,何を保有していて,何がそうでないのかわからなくなることはありますので,ご同慶の至りということで...(笑)。
投稿: 中年音楽狂 | 2014年4月 2日 (水) 20時05分
あれ? 本当だ。自分も聴いている。
すいません(笑)。よく調べてから書くべきでした。日頃のペースだと、こういう「名盤」とまで書いたのを、聴いたことを忘れてしまうんですね。反省(笑)。
投稿: 910 | 2014年4月 4日 (金) 23時23分
910さん,続けてこんにちは。
私も,ショップに行って,これって持っていたっけなぁ?なんて悩むことが増えましたので,同じようなものです。先日も危うくダブり買いしそうになったばかりです(爆)。
投稿: 中年音楽狂 | 2014年4月 5日 (土) 13時30分