今年はほとんどクラシックのアルバムを買っていない中で...
ちょっと早いが今年のベスト盤のうち,クラシックについて記事を書いておこう。記事は書いていないが,聞いていないわけではないのだ(苦笑)。
と言っても,私は今年はほとんど,クラシックの新譜というものを購入していないので,印象深いものというかたちでしか評価できないのだが,そうした中で,来日公演も実現したKyung-Wha Chungの98年の東京ライブは聞きごたえがあってよかった。しかし,こちらは発掘音源であるから,純粋新譜としては扱えない。そうした中で,私がよく聞いたのがIsabell FaustとDaniel Hardingによるバルトークのヴァイオリン協奏曲であった。私がもともと結構なバルトーク好き(なぜかは自分でもよくわかっていないが...。まぁ,父の影響ということにしよう)ということもあるが,Faustは去年のベートーベン/ベルクに続いての好調ぶりであった。やはりバルトークの音楽というのは私にとってフィット感が非常に強く,これはやはりいいと思った。今にして思えば,彼女のリサイタルに行かなかったのは痛恨である。まぁ,次回,次回...。
もう一枚は,Simon Rattle指揮ベルリン・フィルによる「春の祭典」である。来日したベルリン・フィルによる演奏も世間では激賞されているが,私は生では聞いてはいないが,この演奏を聞いているとなるほどねぇという思いを強くした。一聴したところ,前半こそもっとダイナミズムを感じさせてもいいのではないかとも思えるのだが,やはり全編を通して聞くと,ちゃんと盛り上げるところは盛り上げるというかたちになっていて納得できてしまうのである。これがライブ音源ということには驚きを禁じ得ないが,やはりオケの実力が違うとつくづく感じさせる演奏と言ってよいように思う。
ということで,今年の私にはクラシックを語る資格はないと言ってもよいのだが,この2枚は聞いても絶対失敗なしということでご推奨しておきたいと思う。
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