Jim Hallを偲んで,今日は"Jim Hall in Berlin"
"It's Nice to Be with You: Jim Hall in Berlin" Jim Hall (MPS)
今年もいろいろな訃報があったが,J.J. Cale,Lou Reed,そしてJim Hallまで亡くなってしまったことにはショックが大きかった。人の人生には限りがあり,死はいつか訪れるとわかってはいても,Jim Hallは来年1月の来日が決まっていただけに,突然の訃報には驚いてしまった。
年末も押し迫り,大掃除だ,買い物だ,あるいは何だかんだで慌ただしい中,音楽をちゃんと聞く時間もないが,ようやく夜になって落ち着いたところで,何を聞こうかなぁと思って取り出したのがこのアルバム。
やはりJim Hall,とてつもなく渋い。このアルバムにはギターの多重録音という珍しい取り組みもあるが,そうは言っても落ち着いた音色,滋味溢れるフレージングの数々に,とても録音時には40歳にもなっていない人の演奏とは思えない。やはりこの人は昔から完成されたスタイルを持っていたのだと思い知らされるアルバムである。あるいは若年寄と言うべきか(笑)。
今日はこのアルバムをじっくり聞いて,Jim Hallのご冥福を改めて祈りたいと思う。
Recorded on June 27 & 28, 1969
Personnel: Jim Hall(g), Jimmy Woode(b), Daniel Humair(ds)
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» Jim Hall: Its nice to be with you(1969)ボクにとって素敵なジャズとは [Kanazawa Jazz days]
そんなときには感性を大きく振り回したり、遠くに連れて行くのではなくて、時間が少しでもゆっくりと流れるような音がいい。そんなボクにとって素敵なジャ ズとは,と考えると,真っ先にこのLPを思い浮かべる。ジム・ホールがドイツのMPSに吹き込んだ一枚。ベルリンでの録...... [続きを読む]
ボクが聴いていたのはUndercurrent。モノ盤で聴くと、ギターの音の強さ、に驚き、まったりとしたイメージと随分違うことに気がつきました。
若年寄とは言いえて妙。デビュー盤から、その趣はありましたね。
どのアルバムを聴いてもいいですね。年の瀬に相応しいと思います。
投稿: ken | 2013年12月30日 (月) 21時03分
kenさん,こんにちは。最近のkenさんのLP三昧生活に関する記事を楽しみに拝見しております。凄い入れ込み方ですねぇ。私にはできません。
Jim Hallのような落ち着きのある音楽は,慌ただしい年末には丁度よかったって感じです。
来年もよろしくお願いします。よいお年を。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年12月31日 (火) 10時53分