Ed Bickertの未発表音源現る!これまた私にとってはホリデイ・ギフトである。
"Test of Time" Murley / Bickert / Wallace (Cornerstone)
私はEd Bickertのファンであるとこのブログでも何度も書いてきた。先日亡くなったJim Hall的な感覚も持ちつつ,テレキャスでなんでこんな音が出るのかというような暖かい演奏を展開する素晴らしいギタリストであるが,残念ながらプロとしての演奏活動から引退してしまっている。そんなEd Bickertにまだ未発表音源があるとは思わなかったが,突如の登場に嬉しくなったのはきっと私だけではないはずである。正確に言えば,本作は昨年末にはリリースされていたようなので,本来ならば新譜とは呼べない代物なのだが,全然認識していなかった私としては,まさにホリデイ・ギフトと言ってよい作品である。
ライナーにも書いてあるが,このトリオは"Live at the Senator"という作品をリリースしているが,これはそれに先立って行われていたスタジオ録音である。"Live at the Senator"についても既にこのブログで記事にしている(記事はこちら)が,その作品も相当気に入っている私だけに,本作についての情報を発見した時から期待値が高まっていた。そして,このアルバム,全くの期待通りである。
と言っても,全然驚きはない。だが,それでいいのである。有名なスタンダード群とMurleyのオリジナル2曲から構成されるプログラムを淡々とこなしながら,絶妙のリラクゼーションを生み出しているのだから,私はそれで満足である。どちらが好きかと言えば,私は前述のライブ盤の方を推すだろうが,これはこれで彼ららしい演奏であり,忙しない師走の時期に,ゆったり感をもたらしてくれるという意味では非常にいいアルバムであった。星★★★★☆。
Recorded on January 22 & 23, 1999
Personnel: Mike Murley(ts), Ed Bickert(g), Steve Wallace(b)
« 今年最後の劇場通いとなるであろう「ブリングリング」 | トップページ | 年の瀬も近づいてきたので,2013年の回顧(ライブ編) »
「新譜」カテゴリの記事
- Stingの最新ライブ盤をまずはストリーミングで聞いた。(2025.04.27)
- Deacon Blueの新譜が出た!(2025.04.08)
- 才人Vijay IyerとWadada Leo Smithのデュオ第2作。(2025.04.06)
- ボックスで出るのを待っていて正解のAndris Nelsonsによるショスタコーヴィチ交響曲全集+α。(2025.04.01)
- Branford Marsalisの久々の新作は"Belonging"に挑んだ驚きの一作。(2025.03.29)
「ジャズ(2013年の記事)」カテゴリの記事
- Jim Hallを偲んで,今日は"Jim Hall in Berlin"(2013.12.30)
- 2013年の回顧(音楽編):その2(ジャズ編)(2013.12.29)
- 遂に出た!"Complete Thursday Miles at Fillmore"(2013.12.27)
- Ed Bickertの未発表音源現る!これまた私にとってはホリデイ・ギフトである。(2013.12.24)
- ECMからのホリデイ・ギフト?(2013.12.22)
« 今年最後の劇場通いとなるであろう「ブリングリング」 | トップページ | 年の瀬も近づいてきたので,2013年の回顧(ライブ編) »
コメント