突然だが懐かしのElements
"Far East Volume 1" Elements (Wavetone)
今やElementsと言っても,あんまり通じないかなぁなんて思いつつ,部屋の整理をしていたら,久々にこのCDに遭遇したので,即ダウンロードして聞いてみたのだが,これがかなりよかった。
ElementsはPat Metheny Groupのバンド・メイツ,Mark EganとDanny Gottliebの双頭バンドであるが,基本サックス,キーボード+彼らという編成での演奏が中心だったはずである。本作もその編成で,David Mann,Gil Goldsteinというこれまたなかなか魅力的なメンツである。しかも録音されたのは今は亡き原宿「キーストンコーナー」においてである。私はキーストンコーナーには本家(SF)も分家(日本)も行ったことはないが,日本で営業していたのはバブル末期から崩壊後ぐらいのことではないかと思う。東京店に行ったことがないのは,ちょうど私がNYCに在住していた時期とかぶっていたこともあるかもしれないが,本家のオーナーであるTodd Barkanがブッキングをしていたらしく,保守本流からフュージョンまで幅広くカバーしていたような記憶がある。
そして,このElementsのアルバムは92年7月の録音であるから,私はもう日本に帰国していた頃だが,NYCで一生分ライブ・ハウスに通ったような気になっていたので,その頃は別に日本でクラブに行こうという気にもなっていなかったが,今にして思えば,そうした考えにより見逃したライブが多かったのではないかと思える。まさに「後悔先に立たず」である。
それはさておき,この時の模様は"Far East Volume 1"と"Volume 2"というのが93年にリリースされて,暫くしてから"Untold Story"という残りテイクのアルバムも出て都合3枚がリリースされているはずで,これはなかなか珍しいと言えると思う。逆に言えば,この時の演奏が非常にクォリティが高かったということにもなるだろう。確かにここでの演奏は非常にタイトで,引き締まった感覚が強い。各人が好演していて,Mark Eganはフレットレス・ベースでのソロもきっちり聞かせるし,Danny Gottliebのドラムスも力強い。それに呼応してGil GoldsteinもDavid Mannもちゃんとした仕事ぶりで非常に好感度が高いのである。
私としてはChromaの"Music on the Edge"にも収められていた"True Confessions"の収録が嬉しいところであるが,あっちはBob Bergということで,ハイブラウ度ではChromaに一歩譲るとしても,このアルバムは全体を通して聞けば,フュージョン好きには堪えられない作品だと言ってよいのではないだろうか。ただ,このアルバムの不幸は,あまりにも意味不明かつダサダサなジャケットのせいで,購買意欲を著しく下げたことであろう。これでもう少し真っ当なジャケであれば,もう少し認知度も評価も上がったであろうものをってところである。これはVolume 2も同じで,あまりにも痛いよねぇ。でも演奏は十分に星★★★★には相当すると思う。あまり目立たないながらも,これは間違いなく佳作という評価が可能である。でも,やっぱりこのジャケはない(笑)。
Recorded Live at Keystone Korner Tokyo in July, 1992
Personnel: Mark Egan(b), Danny Gottlieb(ds), Gil Goldstein(key), David Mann(sax)
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