秋の夜長にぴったりのTierney SuttonによるJoni Mitchell集
"After Blue" Tierney Sutton(BFM Jazz)
私はこのブログにも書いているが、熱心なジャズ・ヴォーカルのリスナーではない。しかし、ごくまれに聞くこともあって、Tierney Suttonは"Unsung Heroes"というアルバムを保有しているはずである。だが、今どこにあるかはわからない(爆)。
それでもこの人の歌唱はクセがなくて悪い印象は持っていなかったことは確かである。その彼女の新作はJoni Mitchell集である。Joniの歌を歌うということだけでポイントは高いのだが、この作品のプロデュースが相当渋い。リズムを強調することなく、曲の力で勝負したって感じである。もともと優れた曲ばかりなのだから、悪くなりようはないだろうが、それでもこれはなかなかいい出来である。
繰り返すが、ビートを強調するわけではないので、この落ち着き感はかなりのもので、秋の夜長にぴったりである。しかも私の評価を高めるのがTierney Suttonの歌いぶりである。ビブラートの掛け方なんてJoniのそれに極めて近い。それだけで結構しびれてしまうわけだが、伴奏陣も楚々とした演奏で応えている。そして、最後が"April in Paris"と"Freeman in Paris"をマージさせるのが渋い。 ということで、本作はJoni Mitchellのファンを自認する私でもOKっていう作品である。もちろん、Joni本人を上回ることは誰にもできないということは当たり前の事実だが、このアルバムはよくできたトリビュート・アルバムと思う。星★★★★☆。
Recorded on December 10, 2012, and on March 28 & 29, 2013
Personnel: Tierney Sutton(vo), Hubert Laws(fl), Peter Erskine(ds), Ralph Humphrey(ds), Larry Goldings(p, org), Serge Merlaud(g), Kevin Axt(b), Al Jarreau(vo), with Turtle Island String Quartet: David Balarishnan(vln), Mateusz Smoczynski(vln), Benjamin Von Gutzeit(viola), Mark Summer(cello)
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つうことで、こちらにも。
これも、一発でノックアウトでした。
まるで独奏しているかのような存在感。
ジョニミッチェルの肖像画をみるようで、それでいてしっかりティアニーサットンで。マジ渋いんだなぁー
とても、良いアルバムだと思います。はい。
投稿: Suzuck | 2013年10月28日 (月) 18時03分
Suzuckさん,続けてこんばんは。
これは渋いですよねぇ。Joni Mitchellの曲というのは改めて別のシンガーの歌で聞いても,やはり素晴らしいです。それをTierney Suttonが非常に丁寧に歌っていて,凄く好感が持てる一枚となりました。
Joni Mitchellファンも必聴と言えるでしょう。
投稿: 中年音楽狂 | 2013年10月28日 (月) 23時16分